秋の芦毛の大仕事/秋華賞

2013年10月12日(土) 18:00 81

※月曜日の府中牝馬Sの展望は「土曜メインレース展望」(金曜日コラム)で公開中です。

 土曜日メイン展望の中でも触れたが、やっぱり秋の芦毛の上がり馬は大仕事をすることが多い。第一回の勝ち馬ファビラスラフインは、たまたま大駆けしたのかと思えたが、あと一歩でジャパンCまで勝つところだった。相手がL.デットーリ騎手でなければ、シングスピールに負けなかったかもしれない。

 タマモクロスも、秋から信じ難い上がり馬となった。菊花賞のヒシミラクルも、プレストウコウもそうだった。ビワハヤヒデが本物になったのは、距離ではなく、秋だったからかもしれない。オグリキャップが本当の大物になったのも、ホーリックスと叩き合ったジャパンCからだった。メジロマックイーン親子三代が急上昇してみせたのは、秋の天皇賞や菊花賞のころである。これまで、菊花賞では芦毛馬が6頭も勝っている。ダービーはたった1頭なのに。不思議なほど、秋は芦毛馬が急上昇する季節なのである。春のビッグレースシーズンに、あまり芦毛の上がり馬のイメージがわかないのは、昔の短距離の快速血統ではなく、近年は距離延びてよしの、成長力に富んだ芦毛馬が多いためだろう。

 母方から、アメリカの歴史的な芦毛の名馬スペクタキュラービッドの毛色(サンデーサイレンスに4×5の形で入っているマームードの芦毛でもある)を受けついでいる秋の上がり馬スマートレイアー(父ディープインパクト)。この馬の台頭に期待したい。スパートを待って楽勝した前回の1800m1分44秒8は、阪神のコースレコードとわずか0秒3差。余裕を残して上がり34秒1だった。もちろん・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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