波乱の起きる可能性が低いことを逆手に!?

2013年10月12日(土) 20:00

 今週末のJRAは3日間開催。明日10月13日(日)だけでなく、明後日10月14日(月)にもWIN5が発売される予定です。また、今週は3回新潟が一時的に休止となり、4回東京と4回京都の2場開催。WIN5の発売締切時刻は10月13日が14:15(JRAダイレクトは14:10)、10月14日が14:25(同14:20)となっておりますのでご注意ください。当コラムでは明日10月13日発売分の展望をお届けします。

 10月13日のWIN5対象レースは総出走頭数が64頭とかなりの少頭数で、総組み合わせ数も29万9376通りに止まりました(土曜16時現在、以下同)。総組み合わせ数が30万通り未満だった回はこれまでに18例ありますが、このうち配当が40万円を超えたのは5回だけ。一方、10万円に満たない低額配当決着は6回あります。各レースの結果次第ではあるものの、WIN5らしい高額配当が飛び出す可能性はそれほど高くないと見るべきでしょう。ちなみに、明後日10月14日は総出走頭数が67頭、総組み合わせ数が40万7680通り。明日よりは増えますが、こちらも高額配当を狙いやすい回とは言えません。

 なお、先週は的中票数が1票のみだったため、3億7825万8280円が明日10月13日発売分にキャリーオーバーとなりました。仮に発売金額が14億4373万3900円以内なら、払戻金の原資は確実に発売金額以上となる(=期待値が100%以上になる)計算。前回のキャリーオーバー時(2013年5月13日)とまったく同じ発売金額(17億0471万0300円)だった場合でも期待値は約96.0%、発売金額が20億円ちょうどまで伸びたとしても約92.7%です。皆さんもよくご存知の通り、一般的な式別の期待値はおよそ75%。私に言われるまでもないとは思いますが、このチャンスを活かさない手はないでしょう。波乱の起きる可能性が低いことを逆手にとり、上位人気馬同士の組番を厚く買って勝負するのも面白そうですね。(伊吹雅也)


【井内利彰のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→東京11R アイルランドT
 秋開催の東京芝2000mは藤沢和雄厩舎の鉄板スポット。最終追い切り場所が南芝であれば、複勝率100%と強力な成績を残しています。
 サトノギャラントは2週続けて、芝コースでの追い切り。コディーノとの併せ馬では、こちらの手応えが優勢に見えたくらいですから、仕上がりに関しても全く問題ないでしょう。

推奨馬:8.サトノギャラント

■今週の多点買いレース
→京都10R 鳴滝特別
 芝2200mで行われるようになった鳴滝特別が過去6回。そのうち、4回の優勝馬が追い切り本数の多い調教タイプでした。
 該当馬は6頭いますが、その中でも強調したいのはラキシス。牝馬ではありますが、芝2200mの前走を完勝。その時と同じ、2戦2勝の川田将雅騎手が跨り、調教タイプは角居勝彦厩舎としてベストな乗込坂路に仕上がっています。

推奨馬:9.ラキシス、10.タガノレイヨネ、4.トウシンイーグル、7.プランスペスカ、11.ポセイドンバローズ、3.リメインサイレント


【古澤秀和のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→東京11R アイルランドT
 今の東京の芝は決め手が生きる馬場状態だし、3走前の東京で上がり3ハロン32.5秒の脚を使って差し切ったこの馬にとってはベストと言っても良い条件。メンバー的に能力も適性も一番高いし、ここはキッチリ勝ち切れるだろう。

推奨馬:8.サトノギャラント

■今週の多点買いレース
→京都11R 秋華賞
 京都の芝コースは先週とは傾向が一変。差しも利く馬場になっていた。
 エバーブロッサムの前走は馬場が敗因。パドックで見せた馬体はメンバー中でも一番良く見えたし、返し馬の動きもバネ感たっぷりだった。今の馬場はピッタリ合うはずだし、ここは巻き返しの一手。
 メイショウマンボの前走は一応仕上がっていたものの迫力に欠ける感じがあった。今回は馬体写真、調教の動きを見ても明らかに前走とは違うし、距離が1ハロン延びるのもプラス材料。馬場の質も合いそうで、ここは勝ち負けに持ち込めるはずだ。

推奨馬:12.エバーブロッサム、16.メイショウマンボ


【伊吹雅也のWIN5見解】
■今週の1点勝負レース
→東京11R アイルランドT
 5歳以上の馬は2008年以降[0-3-5-49]。若い馬を重視したいレースです。また、出走メンバー中3位以下の上がり3ハロンタイムに終わった馬は[0-2-3-47]。先行馬は評価を下げるべきでしょう。注目は北村宏司騎手とサトノギャラントのコンビ。キャリアの大半で出走メンバー中上位の上がり3ハロンタイムをマークしている馬ですし、コース替わりはプラスだと思います。また、休養明けを苦にするタイプでもありません。

推奨馬:8.サトノギャラント

■今週の多点買いレース
→京都9R 鳴滝特別
 昨年の4〜5回京都芝2200m外回りは、馬場状態が良か稍重だったレースに限ると、4コーナーを4番手以下で通過した馬が[0-2-4-29]。先行力に欠ける馬は勝ち切れていませんでした。また、前走が平地競走、かつ2200m超のレースだった馬も[0-1-1-20]。芝2000mくらいが合いそうな馬を重視したいところです。狙ってみたいのは前走が好内容だったリメインサイレント、相性のいいジョッキーに乗り替わるメイショウキラリ、京都芝外回りが合っていそうなラキシス、先行力のあるテイエムダイパワー。

推奨馬:3.リメインサイレント、6.メイショウキラリ、9.ラキシス、12.テイエムダイパワー


【石橋武のWIN5見解】
■今週の「単勝二頭流」レース
→アイルランドT

 東京芝コースで5戦4勝のコース巧者サトノギャラントを狙う。3戦使って休みに入るという、もはやお決まりとも思えるパターンで調整してきたが、過去の休み明け緒戦はいずれも勝利で飾っている(12年六社特別、13年多摩川特別)。戦績、ローテーションからも使い込むよりはフレッシュな状態のほうが走るのは明らかで、今回は格好の狙い目。差しが効く今の馬場を味方に差し切り勝ちを狙う。

 レインスティックはデビュー以来、マイル前後の距離を中心に使われてきたが、年齢とともにズブさが出て来たのか近走は速い流れについていけないシーンが目立つようになっていた。それもあってか、前走は距離を延長して2000mに出走。勝ち負けに加わることはできなかったが、それでも最後はよく伸びて勝ち馬との差をつめた。思えば一昨年の春にも今回と同じ東京芝2000mで行なわれたアメジストSを走って、11番人気ながら4着に善戦した経験もある。東京コースで全5勝中4勝を挙げる得意のコースだけに、今回もパフォーマンスを上げてくるはず。激走を期待したい。

推奨馬:8.サトノギャラント(人気馬)、4.レインスティック(穴馬)

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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