2013年11月09日(土) 18:00
距離2200mは、一部の競馬場でしか行われていないため、ありふれた平凡な距離のようでいて、実は特異な距離とされる。例えば、同じ京都コースで行われる3歳牝馬の『秋華賞』の最近10回の勝ちタイム平均は、すべて良馬場で『1分58秒71』である。
しかし、3歳以上の牝馬の『エリザベス女王杯』の最近10回の良馬場の平均勝ちタイムは、『2分12秒44』も要している。1ハロンの違いなのに、急に『13秒73』も勝ちタイム平均に差が生じているのである。
ハロン平均にすると、秋華賞が『11秒87』であるのに対し、エリザベス女王杯は『12秒04』。
まるで別区分の距離の差がもたらすハロン記録の差である。2000mの秋華賞はスピード勝負の中距離として展開しているのに対し、200m延びたエリザベス女王杯はもう長距離レースに激変している。
だから、09年の伏兵クイーンスプマンテ、テイエムプリキュアが平均ペースで先行し、2分13分秒6も要してゴールした時、30馬身も後方にいて、別のレースを展開した馬が出現したりするのかもしれない。
2000mとたった1ハロンしか違わないと、陣営や騎手が・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。