2013年11月28日(木) 18:00
◆サングレアルを見守る松田博師の笑顔
今週はいよいよ、サングレアルがデビューしますね。土曜日の阪神7レース、鞍上は岩田騎手です。松田博師はいつもデビュー戦に騎乗するジョッキーに対して「はじめてのレース、大事に乗って欲しい」とリクエストを出しています。もちろん、今回も。初めてレースをするのですから、一般的に馬自身が戸惑いを感じたり不慣れだったりしますよね。誰でもくぐらなければいけない最初の関門ですが、なにもそこから必要以上の無理をすることはないと考えていらっしゃるようです。スタートも“なにがなんでもハナへ”という厩舎ではありませんから、無理に急がないものになるのでしょう。
調教の走りは少々ムラがあるようです。「ちょっとトボけたところがあるからなぁ。機嫌のいいときは走る、というかんじ」と松田博師。ブエナビスタは古馬になってからは調教駆けしませんでしたが、2歳時は調教でもいい時計を出して気のいいところを見せていました。お姉さんに比べると、ちょっと気まぐれなのかもしれませんね。「でも、先週タガノグランパと併せたときはしっかり動いていたし大丈夫だろう」(松田博師)とのこと。状態はよさそうですし、カイバもゆっくりですがちゃんと食べています。周囲の期待どおりの結果を出してくれると信じています。
先週の白菊賞を勝ったレーヴデトワールは福永祐一騎手で阪神JFへ駒を進めることになりました。入厩当初はキョロキョロと必要以上に周囲を気にしていたレーヴデトワールですが、最近はゆったりかまえていますね。
「レースをつかうごとに落ち着いてきた」と松田博師も話しています。
左がレーヴデトワール、右がサングレアル
そして、阪神JFを目指すハープスター。以前にダイエットの様子を見守っていきたいと書きましたが…。今週の水曜の段階で松田博師はひとこと。「太い。」
もともと彼女は食欲旺盛。人間でいえば大食いの部類に入ると察します。しかも、栗東は気温もかなり下がって汗をかきにくい環境。これではダイエットはなかなか難しいかもしれません。
それでも、早めに入厩してじっくり調整されてきました。体調はいいです。今週の追い切りではアドマイヤコウベとの併せ馬。先着はわずかでしたが、問題ないとみています。レースまであと10日、天候が少しでもダイエットしやすい環境になることを祈ります。
ダイエット中のハープスター
◆「GIで復活するための調教」を積むウインバリアシオン
金鯱賞で1年5か月ぶりに出走するウインバリアシオン。こちらは見た目はさほど太い感じはしませんが…プラス38キロという数字をきくとさすがにドキッとします。
「10月11日に帰厩してから毎日坂路2本の調教をこなし、さらに1本目と2本目のあいだにも速脚を混ぜています。ツメや足元への負担を極力かけないように意識的に汗を多くかくようにしてきました」と中山助手。鍛えながらのダイエットをやってのプラス体重なのです。しかも背が伸びているから、数字ほど太くはないはずです。いままで東京への輸送で12キロほど減っていたそうなのですが、今回は中京。競馬当日はプラス30キロくらいになるかな?と察します。
久々の実戦となるウインバリアシオン
「ここまでのあいだ、やれることはすべてしました」と中山助手が言うとおり、休み明けですが万全の仕上げなのです。
担当の竹邑厩務員は「もう一度、新馬戦を戦うような気持ち」と話していました。そう、これがバリくんのリスタート。皆さん、温かく見守ってくださいね。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)