折り合いを欠いたように見えるケース 続き

藤沢師が「馬が思った以上に外へ行ってしまいました。」と言っているのは、900mを通過した辺りで先頭に並びかけてしまった点でしょうね。
コディーノのラップタイムがこちら。
12.6-10.8-11.1-11.2-11.7-12.5-11.6-11.9
先頭に並びかけてしまった時のラップは5F目の「11.7」。
スタートから900mまでは、おそらく一定の高スピードを保っていたものと思われます。
しかしこの5F目で、先頭に立ったネオウィズダムが12.0秒にペースを落としました。
当然、後ろの馬は急激なラップダウンに耐え切れず、先頭に並びかける形になります。
マイネルエテルネル、ロゴタイプ、そしてコディーノが併走してネオウィズダムに迫りました。
この3頭は決して「かかった」訳ではなく、先頭に立つ馬のラップダウンによって相対的に「かかった」ように見えただけなのです。
更に付け加えるなら、高スピードで大外を回っていたコディーノが目立っていたために、特に「かかった」ように見えたという側面があったのでしょうね。


このように、折り合いを欠いたように見えるケースは2つあります。

1.加速したケース
2.減速が上手くいかなかったケース

1と2を見た目から判別することは非常に難しいでしょう。
1の場合はペース不問で折り合いを欠いてしまいますが、2の場合は折り合いに問題が有るとはいえないのではないでしょうか。
騎手がギクシャクとしたラップで追走しないように心掛ければ、改善することが出来るでしょう。

競走馬の折り合い面を評価する場合には、こういった側面にも気を付ける必要がありますね。


参考サイト:上がり3Fのラップタイム検証