2013年12月26日(木) 18:00
◆2013年、ご愛読ありがとうございました。来年も現場の「生の声」をお届けします!
2013年、有馬記念はオルフェーヴルが強い競馬を見せてくれましたね。戦前「80%の仕上がり」と池江師は話していたし、とても慎重なかんじでしたが…。強かった!
かつて父のステイゴールドを管理していた池江泰郎元師が「調教で調子いいな!と思うと競馬で思うほどの成績が上がらず、ダメかな…と思って競馬にいくと圧勝したり」と話していましたが。息子もそんなかんじでしたね。最後の最後まで、人の手のひらでは泳いでくれない馬でした。
そして、2着はウインバリアシオン。ダービー、菊花賞、神戸新聞杯に続き、今回もオルフェーヴルの2着でした。正直、屈腱炎を患った馬がここまで復活するとは思いませんませんでした。本当によかった。
レース後、ノーザンファームしがらきに放牧に出ましたが、その前に様子を見てきました。レース後も目立ったダメージもなく、脚元もスッキリ。
ウインバリアシオン
「今思えば約2年前、ちょっと脚元がもやもやっとしたのですぐに診察。屈腱炎とわかって放牧に出したのがよかったんだろうね。もしも、あのときちょっとでも無理をしていたら、こんなにスッキリ回復しなかったと思う」と竹邑厩務員。
レース数を使っていないので、心身ともに若い!来年は日経賞から天皇賞(春)を狙うローテーションになるそうですね。いくらいま、モヤついていないとはいえ、脚元に爆弾を抱えているのも事実。一戦一戦が勝負になりますが、もし無事なら同期の馬たちと同じようにGIのタイトルを狙えると思います。
2014年の天皇賞(春)を狙う馬の中で気になるのはやはりエピファネイア。2013年、たくさんの馬たちの写真を撮らせていただきましたが、ベストショットはこのエピファネイアのドアップです。このピュアな瞳、見ているだけで吸い込まれそう。
エピファネイア
春の競馬を見ていると菊花賞なんてありえない、という動きでしたが、馬というのは調教で変わるものなんですね…。本当にびっくりしました。来春、さらにパワーアップしたエピに会えるのが今から楽しみです。
牝馬ではハープスター。この馬の食い気と根性には本当に恐れ入ります。彼女はお母さんが子育てがあまり上手ではなかったこともあり、乳母に育てられました。それがよかったのでしょう。とにかくよく食べる。普段は驚くほどおっとりしているのに、闘争心はすごい。そんな競走馬の鏡のような性格に育ちました。育つ環境って本当大事だな、とハープスターを見るたびに思います。
ハープスター
最後にシゲルスダチの2013年ベストショットを添えて。
2013年のあいだ、ご愛読ありがとうございました。2014年もゆるゆると現場の生の声、そのままの雰囲気を伝えていきたいと思っています。引き続き、よろしくお願いいたします。
シゲルスダチ
次回の更新は、年明けの1/9(木)になります。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)