正真正銘の冬馬/ジャニュアリーS・万葉S

2014年01月05日(日) 18:00


◆この相手ならトウカイトリック

 京都の「万葉S」には、まるで当然のように12歳になったトウカイトリックが出走してきた。7回目の出走。もう2回も勝っているこの3000mの特別を、この組み合わせならまた勝ってしまうかもしれない。数えると、3000m以上のレースに挑戦するのは、実に35回目である。このあとは、8年連続出走している3000mの阪神大賞典に出走し、同じく8年連続して駒を進めている天皇賞(春)に挑戦するのだろう。みんなすでに不滅の記録だが、天皇賞(春)は10回目くらいまでいきそうに思える。決してあきらめたり、くじけたりしないで、14歳まで現役だったミスタートウジンに並ぶくらいがんばってもらおう。ディープインパクトと花の同期生である。

◆その名の通り冬が合う

 ジャニュアリーSは、冬場になって例年と同じように調子を上げてきたスノードラゴンからはいる。

 芦毛のアドマイヤコジーン産駒だから、夏場の方が合っているイメージだが、まったく逆。名前のとおり冬型。ここまで冬の12月から2月までの、ダート1200-1400mに限定すると、その成績【5-2-1-1】。まず凡走がない。

 ふだんはぼったり見せる芦毛の大型馬なのに、前回あたりから動きが柔らかくなり、気迫まで違ってきたから、正真正銘の冬型は間違いない。前回など内の苦しい位置で揉まれていたが、直線はこじあけるように伸びてきた。

 中間の動きも上々。今回は中山ダート1200mでは有利な外の12番枠を引いた。組み合わせから、前回のカペラSと同様の先行馬に厳しい流れだろう。フルに追っての味が生きるはずだ。

 格上がりの前回は行き足がつかず、外の利が生かせずに揉まれてしまったスイートジュエリー(戸崎騎手にチェンジ)の巻き返しと、中間の動き大幅良化のトキノエクセレントが相手本線。 あまり人気になりそうもない伏兵は、キョウワマグナムダッシャーワンか。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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