今年のダービー勝ち馬予想第2弾!

2014年01月18日(土) 12:00


◆現時点でのダービーの有力候補は2頭!

 今週も、今年の日本ダービー馬予想。「エッ、先週『イスラボニータ』って書いてたじゃないか」とお怒りのみなさん、どうか落ち着いてください。まさかそれを信じているんじゃないでしょうね?

 前回のコラムでは、過去20年のさまざまなデータをもとにそういう結論を導き出したわけですが、その中に「勝負の分かれ目」と書いたところがありました。そう、「ここ20年のダービー馬のうち、2歳時に重賞競走を走っていたのは10頭、走っていなかったのは8頭(3歳デビュー馬は除く)。06年以降は6対2で“走っていた馬”のほうが優勢。だからそういう馬の中から選ぶ」とした部分。どうもこれが引っ掛かっているんです。このところ3年連続で“走っていた馬”がダービーを制したので、そろそろ“走っていなかった馬”が勝つ順番じゃないかと…。

 それじゃぁ、どういう馬を選べばいいか、というのが今回のテーマ。そこで、ここ20年の「2歳デビュー→2歳時重賞不出走→ダービー制覇」という馬(97年サニーブライアン、98年スペシャルウィーク、02年タニノギムレット、03年ネオユニヴァース、04年キングカメハメハ、05年ディープインパクト、08年ディープスカイ、10年エイシンフラッシュ)の成績を、「netkeiba」のデータベースで調べてみました。

 すると、エイシンフラッシュを除く7頭が、デビュー戦でメンバー中ベスト3以内の上がりタイムをマークしていました。これは、芝、ダート、距離の長短を問いません。

 さらに、スペシャルウィーク、タニノギムレット、キングカメハメハ、ディープインパクトは、デビュー戦からダービーの前走まで、すべてのレースの上がりタイムがベスト3以内(タニノギムレットとディープインパクトはすべて“最速”)。ネオユニヴァース、ディープスカイ、エイシンフラッシュは、ダービーの前走までのレースで上がりタイムがベスト3に入らなかったのが1度だけ、という成績を残していました。そして、サニーブライアン以外の7頭は、ダービー前走までに必ず上がり35秒未満のタイムを叩き出していたんです。これはかなり使えるデータだと思うんですけど。

 つまり、2歳時重賞未出走馬の中でダービー馬候補を探すなら、「デビュー戦からダービーの前走まで、すべて(または1戦を除き)上がりタイム上位3位以内」の走りを続け、「35秒未満の上がりタイムをマークしたことがある」馬を選べ、ということ。ちなみにこれは、3歳でデビューしてダービー馬となったフサイチコンコルド=96年、アグネスフライト=00年にも当てはまります。

 現時点でこのタイプのダービー有力候補を挙げるとすれば、トーセンスターダムかバンドワゴンでしょう。19日の京成杯の勝ち馬と上がりタイムも要注目!。今回のコラム、覚えておいたほうがいいかもしれませんよ!

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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