時計の速いダートなら/すばるS

2014年02月07日(金) 18:00


◆みぞれ予報・岩田騎手・叩き2戦目で巻き返し

 関東一円には「関東地方にとっては大雪」の予報が出ている。予報どおりの雪だと、交通機関、さらには馬の輸送にかなりの混乱は避けられず、中止になる危険が大きい。

 関西の天気予報も良くないが、気温はあまり低くならない見込みなので、「みぞれ」の予報にとどまっている。開催できる可能性は京都のほうが高い。

 ガンジス(父ネオユニヴァース)の巻き返しに期待する。前回はあまり良績のない休み明けに加え、スタート直後に挟まれ少し下がってしまった。初ブリンカーだから、馬群にもまれる展開はいかにも苦しかった。7着止まりでも、ずっとスムーズな追走ではなかったことを考えると、全然、力負けではない。不利な要素が重なっての0秒8差だから仕方がないくらいである。

 今度は騎乗経験【0-0-1-1】のある岩田騎手にもどり、これまで「2着、3着、2着」と、凡走がないひと息入れたあとの叩き2戦目。巻き返せるだろう。

 みぞれの予報だから、おそらく重馬場のダート。ここまで雨で締まったダートコンディションでは、前々回を中心に、「1分22秒台」を3回も記録している。時計の速いダートに対する適性はきわめて高い。

 これは、4勝中の3勝をダート1200m以下で記録している典型的なスピード型だった母ジュメイラビーチの特徴を良く示している。母はミスタープロスペクターの[3x4]。さらにノーザンダンサーの[4x4x5]であり、スピードを前面に出して強調するような配合である。ガンジスは全5勝が距離1400m以下に集中している。この距離にしては、なにがなんでも先手を主張したいほどの「逃げ候補」はなく、相手は強力でも、五分のスタートなら無理なく好位追走の形に持ち込めるはずだ。

◆オセアニアボスの前走はフロックではない

 昨春のユニコーンSを非常に強い内容で勝っている4歳ベストウォーリア(父マジェスティックウォーリアは、A.P.インディ直仔。米7FのGI勝ち馬)が強敵。ここまでの内容からダート1400-1600mこそがベストだろう。  ベストウォーリアを本線に、ちょっと怪しいメイケイペガスター以下の人気上位馬に流す。また今回も人気になりようがないが、9歳にして初めて挑戦した前回のダート1400mを、1分23秒1(上がり35秒6)で小差3着に突っ込んだオセアニアボス(父はロベルト直仔のレッドランサム)は怖い。57キロでメンバー中NO.1の上がりを記録したから、連続して台頭するような素直な馬ではないにしても、とてもフロックではない。9歳までダート戦には出走したことがなかった、というだけである。

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

新着コラム

コラムを探す