2014年02月13日(木) 18:00
◆“気”で走るショウナンマイティ
仕方のないこととはいえ、2月の週末の降雪はホントうらめしい。競馬の開催が延期になると、その影響はこの週だけのことではなくなるからです。
前々回、このコラムにとりあげたショウナンマイティ。「一戦一戦が勝負。勲章をとらせたい」(梅田師)ということで、今年のスタートはマイティの力を最大限に発揮できる東京のマイル戦である東京新聞杯にしたというのに…。
悪夢。梅田智師は
「コースもいいし、57キロで出れる。ここは必勝というつもりで調整してきただけに…」
と、言葉を濁すばかりでした。幸い、からだの疲れはあまりないみたい。元気に調教もこなしていますし、普段の様子も変わりありません。長距離輸送も「東名経由だった分、片道1時間ほど余計にかかった程度」(梅田智師)で済みました。ただ、心配なのはメンタル面です。
「マイティは“気”で走るタイプ。ベテランだから、長距離輸送で東京競馬場へ連れていかれたら自分がそこで何をするのかはわかっている。だから先週、体だけでなく心もピークを迎えたはずなんだ。なのに、競馬がなかった。これがどう影響するかは、やってみないことにはどうにもわからない。」(梅田智師)
一度は上げきった心とからだ。この影響が東京新聞杯はもちろん、最大目標の安田記念に響かないように。見ている側としては、ただただ祈るのみです。
ショウナンマイティ
シゲルスダチは、休み明け緒戦の山城Sは8着でした。まずまず頑張ったのではないでしょうか。
レース前から気合乗りはじゅうぶん。
「ほんと、いつもどおり元気がよくて」と渡辺助手。前向きな気性は相変わらずですね。
ただ、レースでは終いの脚がさほどではありませんでした。やはり休み明けの影響もあるのでしょう。
「それでも気持ちの前向きさはホントすごい。レース後も元気いっぱい過ぎて、運動だけでは物足りないようなので木曜から坂路で乗ることにしました(笑)」(渡辺助手)
走るのが好き――。それって、競走馬としてはすごくいいことですよね。ズルさがない分、ちょっと決め手に欠けるレースが続いていますが。そのまっすぐさもスダチの個性だと思うのです。
シゲルスダチ
写真は2012年7月のスダチくん。こうやって昔の写真を見ていると、やはり幼いですね。レースぶりも大人になりました。この先、どんな変化が出てくるのか。まだまだじっくりゆっくり見守り続けたいですね。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)