【特別インタビュー】復活「騎手・柴田未崎」(2)―騎手から逃げた自分、活躍する兄・柴田大知

2014年02月19日(水) 18:00

柴田未崎騎手

▲NHKマイルCで平地初GI制覇を遂げた兄・柴田大知騎手

◆兄の活躍と心の葛藤

 皮肉なことに、柴田未崎が騎手を引退したころから、兄の大知の成績が上がりはじめた。2006、07年は平地、障害ともに未勝利に終わるなど未崎同様苦しんでいたのだが、11年にはJGI初勝利を果たし、平地でも15勝を挙げた。翌12年は障害で3勝、平地で38勝の計41勝とさらに飛躍。そして昨年5月、マイネルホウオウでNHKマイルカップを勝ち、平地GI初制覇を達成した。

 辞めてみて初めて、自分がしていた騎手という仕事のよさがわかりました。ぼくが辞めたとたん大知が活躍しはじめたのをテレビで見るのは、正直、面白くなかったですね。

 大知が勝ったNHKマイルカップに、斎藤厩舎の馬(ガイヤースヴェルト)を使っていたので、ぼくも競馬場にいたんですよ。応援したいのはうちの馬だったのに、こっちは5着で、向こうは勝った。「おめでとう」とは言いましたが、複雑でした。

 大知から、GI勝ちを記念してつくったジャンパーをもらったけど、着ていません。違う道に進んでいたならともかく、同じことをやっていたわけですから、余計に見ているのがつらくなってくるんです。

▼柴田未崎騎手への応援メッセージ募集中!!・・・

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