積極果敢な強気のスパート/フェブラリーS

2014年02月22日(土) 18:00

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◆「両雄並び立たず」の傾向が強い

 GIに昇格して今年で18回目になる。とくに最近10年くらいは、ダート分野の充実は素晴らしく、あの年はあまり好カードではなかったかもしれない、などということはめったにない。また今年も重量級のたくましいメンバーが揃った。

 事前の水木検量によると、500キロ以上の馬体重を誇る馬が11頭もいる。530キロ以上馬が7頭もふくまれて、全16頭の馬体重平均は、約522キロに達している。当日は少しずつ減るとしても、おそらく馬体重平均は、510キロ台ではないかと思われる。バカバカしい、およそ意味のない数字だから計算した酔狂な人物はいないだろうが、ひょっとするとこれは日本記録かもしれない。

 意味のありそうなデータは、GIに昇格して17回、1番人気馬の成績は、【8-1-1-7】。勝率.471は、全22のGIレース中、日本ダービーについで2番目に高いこと。芝のマイルの安田記念こそ、1番人気馬の3着以内率が22レース中でもっとも低いが、マイル戦は総じてチャンピオンは崩れないからである。

 ただ、両雄並び立たずが当てはまるのか、2番人気で勝った馬は17年でたった1頭だけ。

 東京のマイル戦は、他場より総合能力が求められる厳しいレースになる結果、1800m、2000mくらいでも好成績を残していないと厳しい。という金言があるが、それがダート1600mとなると、もっと顕著な傾向になる。最近10年の連対馬20頭は、前2戦でどんなレースに出走していたか。距離1800m-2100mのジャパンCダート、2000mの東京大賞典、2100mの川崎記念。この3つのGIに、前2走のうち少なくとも1回は出走していた馬が、全20頭中の「18頭」を占めている。残る2頭は、直前の東京ダート1400mの根岸Sをきちっと勝った馬だった。

 もちろん、こんな杓子定規のパターンが今年も当てはまることはないだろうが、これに該当するのは、1番ゴールスキー、4番ワンダーアキュート、7番ニホンピロアワーズ、8番グランドシチー、11番ベルシャザール、12番ブライトライン、15番ホッコータルマエ。この7頭になる。

 なんだ、人気馬ばかりじゃないかなどと考えてはいけない。前2戦でポイントになる重要レースに出走していたから、それだけで人気になるのではなく・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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