2003年10月17日(金) 11:26
4歳シベリアンメドウ(父はプリンスキロ系のメドウレイク)は、2歳の秋に3連勝したあと、この2年間[0-0-3-16]。ただ19連敗しているというだけでなく、一度も連対したことがない。ただし、早熟タイプの外国産馬かというと決してそんなことはなく、早々とオープン馬になってしまったため、適鞍に恵まれない面もあった。
芝1200mに1分7秒6を記録したこともあれば、逆に重馬場で1分9秒7でネイティヴハートが勝ったレースで、0.2秒差の3着にパワーで突っ込んだこともある。だいたい、さかのぼる父系が、大駆けの底力を伝えると同時に、安定性だとか、堅実とはかけ離れたサイアーライン。たまたま最初に3連勝こそしたが、ときにツボにはまると大駆けする系統ともいえる。
2歳の2戦目にダート1400mを1分24秒8。快時計でインタータイヨウ以下を封じている。不振とはいえ、それは成績の上でのことで、実はシベリアンメドウ自身の体調は、この春シーズンも、またこの秋も決して悪くなく、絶好調ともいえる。東京ダート1400mは2歳の秋以来のこと。これがなんと2度目になるが、今のデキなら楽に1秒は短縮できるだろう。1分23秒台で乗り切りさえすれば勝てる相手だ。たまたまここは、他の有力馬がもう必ずしも上昇の望めない5〜6歳馬。まだ力をつけるはずの4歳馬としての魅力もある。
京都のデイリー杯2歳Sは、人気でもメイショウボーラーのスケールが一枚上。小倉で連勝してきた馬で、まして1200mとなると軽快なスピードを生かしてのように見えるが、この馬の身上はパワフルな迫力。たとえ一本調子の面があるとしても、まだここは押し切れる相手だ。同型不在、直線が平坦の京都というのも合っている。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。