2014年03月04日(火) 18:00
◆エンプレス杯(3月5日 川崎 サラ4歳以上牝馬 別定 JpnII 2100m)
「エンプレス杯」は、平成9年統一GII昇格(旧名キヨフジ記念)。以後17年間、同条件(別定)、同距離(2000〜2100m)で施行されてきた。毎年ファイルをめくり、そのたび改めて思うこと。エンプレス杯の歴史は、おおむね名牝の歴史と一致する。黎明期7〜8年をホクトベガが圧勝(大差・8馬身)、9〜10年シルクフェニックス、11〜12年ファストフレンドが、それぞれ鮮やかな連覇をとげた。ジーナフォンテン、プルザトリガー、ローレルアンジュ、地方勢が勝ったときは確かに番狂わせだが(配当面で)、レースぶり、時計など、ごく客観的に比較すれば、フロックの見方も当たらない。元よりダート2100mは牝馬とすると過酷な舞台。道中スムーズに折り合える賢さ、最後もうひと脚使う持久力、勝負根性が同時に問われる。
ともあれ女傑メーデイアが、1月22日大井「TCK女王盃」、見事なフィナーレを飾って引退(北海道・追分Fで繁殖入り)する。当然ここは仕切り直し、新ヒロインを模索するレースとなった。メーデイアは交流牝馬G=6戦6勝。しかし「エンプレス杯」だけは出走機会がなく、このあたり何やら皮肉な巡り合わせだったともいえるだろう。もう一つ、一昨年「エンプレス杯」は大雪による開催中止。当時絶頂期にあった、ミラクルレジェンドVSクラーベセクレタ…の好カードが流れている。ご存知の通りクラーべは、以後不可思議なスランプに陥りそのまま今回ラストラン。牝馬とはやはり、ある意味あやうくせつない、そんな存在でもあるとは改めて思う。
(1)…上位拮抗。1人気[3-2-2-2]、2人気[0-1-3-5]、3人気[3-4-1-1]。総じて堅めだが、3人気が、勝率、連対率とも1人気を凌ぐ点は特筆できる。馬単なら▲→◎、△→◎あたりが妙味になるか。
(2)…JRA優勢。JRA=6勝、2着7回、3着5回。絶対優位は動かないが・・・
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吉川彰彦
日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。