つかみどころのない中山牝馬S

2014年03月11日(火) 12:00


◆「なぜ荒れるのか」という説明が難しい中山牝馬S

 中山牝馬Sは、荒れる重賞としておなじみである。過去10年、全馬を均等買いした場合の回収率は単勝こそ82%だが複勝は103%。これはかなり高い水準だ。

 ただ、なぜ荒れるのか、という点については説明が難しい。

 ハンデ重賞だから斤量がポイントになると考える人も多いだろう。しかし、実際にはそうでもない。

種別  着度数     勝率  連対率 複勝率 単回収率 複回収率

増減無し 6- 2- 1- 25/ 34 17.6% 23.5% 26.5% 259 107

今回増 2- 3- 3- 51/ 59 3.4% 8.5% 13.6% 18 50

今回減 2- 5- 6- 56/ 69 2.9% 10.1% 18.8% 49 147

 前走に比べて斤量の増える馬は人気サイドがぽつぽつと来る程度で、その結果として回収率が極端に低い。ただ・・・

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須田鷹雄

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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