2014年03月12日(水) 18:00 12
◆「血統的にどうかと思っていたけど、あの感じなら距離は持ちそう」と桜花賞出走へ色気
1999~2000年に欧州で活躍したジャイアンツコーズウェイは引退後に種牡馬入りし、いまなおトップクラスの地位を維持。先日行われたバレッツ・マーチセールでも100万ドルオーバーの産駒を出した。
米国の種牡馬サイクルは非常に独特で、このような息の長い種牡馬がいるかと思えば、一方では目まぐるしい生存競争が繰り広げられる。
前述のセールで中竹調教師が落札したのはランタナモブ産駒。父はポッセIIで、その父はシルヴァーデピュティ。ディバインシルバー、デピュティーアイス、ピイラニハイウェイなどを輩出し、日本でも一時人気のあった種牡馬だ。それほど昔のこととは思っていなかったが、もう孫の代が種牡馬とは…。
背景にはさまざまな事情もあるが、確実に言えるのは「淘汰のスピードが速い」ということ。初年度から結果が求められるのが、現在の米国の種牡馬事情なのだ。
米国ほどではなくても、日本の種牡馬サイクルも確実に速くなっており、現3歳世代が初年度産駒のディープスカイもかなりクビの涼しい状況に置かれている。自身も勝ち上がりに時間を要したが、産駒はさらに輪をかけて仕上がりに手間取っており、68頭が現在JRAに登録されたが、勝ち上がりは9頭。いまだオープン馬は出ていない。
「この前、種牡馬の展示会に行ってきたときに“ディープスカイの産駒を頼みますよ”と言われましてね」と切り出したのは今野調教師。父の産駒の中でも一、二を争う良血馬ビジュートウショウを管理しているからだ。
デビュー戦(京都芝内1600メートル)はプリモンディアルの4着も、新進気鋭のトレーナーに落胆の色はなかった。「前半に少し力んでいたが、あれなら上々でしょう」。ただビジュートウショウの場合は父もそうだが、より気がかりなのは母スイープトウショウ譲りの気性。一度使っての変化が気になるところだが、「使った後の方がむしろマシかもしれません。余計なことをしなくなりました」。日曜(16日)阪神の芝外1800メートル未勝利戦(牝)に出走を予定。勝って北海道の父と母を安心させてほしい。
さて、当日のメーンはフィリーズレビュー。先週のチューリップ賞に続き、桜花賞行きの切符をかけて激しいバトルが繰り広げられる。
中でも注目しているのは
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