反主流の芝レースに強い「Dサンデー」

2014年03月14日(金) 18:00


◆フィリーズレビューは特殊なレース

 ホームページで公開している無料出馬表では、サンデーサイレンスの系統をダートが得意な「Dサンデー」や中央の主流コースの中長距離に強い「Tサンデー」短距離に強い「Pサンデー」ローカルの方が走る「Lサンデー」に分類しています。

 年間トータルで見れば「Dサンデー系」の馬はもちろんダートでの勝ち星が多いわけですが、この系統分類は、必ずしも「ダートならDサンデー」「中央の主流コースならTサンデー」と使うためだけに用意されたものではありません。

 むしろ「芝コースだけれどもDサンデーを狙う」といった「特殊な局面」でより一層効果を発揮します。

 阪神芝1400mで行われるフィリーズレビューも「クラシックのトライアル重賞」でありながら「特殊な局面」になることが多いレースです。

 昨年の勝ち馬、メイショウマンボはスズカマンボ産駒。2着もブラックタキシード産駒。いずれもサンデー系では「Dサンデー系」に属するタイプ。

 一方、ディープインパクト産駒は過去5年で4頭出走してすべて4着以下。2011年にドナウブルーが1番人気4着、2012年にアンチュラスが3番人気9着と人気を裏切った例もあります。

 主流コースに強いTサンデー系も過去5年で9頭出走して馬券になったのは1番人気で2着のラナンキュラスのみ。人気より走って馬券になった馬はいません。

 つまり、ディープ産駒が走らないような条件は、要求される能力が主流とはズレてダートのような適性が要求されることがあるから「Dサンデー系」が上位を独占して好配当になるわけです。

 今年のフィリーズレビューに出走を予定している「Dサンデー系」の馬はネオユニヴァース産駒のリアルヴィーナスのみ。母父ロックオブジブラルタル、母母父はロイヤルアカデミー。どちらも欧州の芝短距離ならディープにも負けず劣らずの名血。日本の主流血統が走りづらいこの条件なら買いでしょう。

 と書いてみたものの、今年は・・・

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亀谷敬正

血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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