ダートで連勝し、初芝として臨んだ朝日杯FSで3連勝を飾ったアジアエクスプレスが登場する。クラシックへ向けての始動戦でここは負けられないところ。それに対して、徐々に力を付けているベルキャニオンや、前走を不利で取りこぼしたクラリティシチーなどが打倒を狙う。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

　アジアエクスプレス(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)はダートで連勝して臨んだ朝日杯FSで、初芝をもろともせず完勝。能力の高さを印象付けた。始動戦はこことしたが、メンバー的にも負けられないくらいの気持ちだろう。

　ベルキャニオン(牡3、美浦・堀宣行厩舎)は決め切れないところがあるが、まだ連を外していないように堅実に走るタイプ。ここはアジアエクスプレスという強敵がいるが、切れの生きる馬場になれば対抗できる能力は持っているはずだ。

　その他、前走は直線で詰まってしまい完全に脚を余したクラリティシチー(牡3、美浦・上原博之厩舎)、新馬・こぶし賞と連勝中のサクラエール(牡3、栗東・羽月友彦厩舎)、1800mの距離なら引けを取らないロサギガンティア(牡3、美浦・藤沢和雄厩舎)などがエントリー。発走は15時45分。

【データ分析/過去10年】

人気…1人気は3勝、連対率55.6%、複勝率77.8%と阪神大賞典と並んで高い重賞。特に2006年以降は1人気すべてが馬券圏内に入っている。

脚質…脚質では道中2〜5番手くらいにつけられる先行馬が好成績を挙げている。

騎手…M.デムーロ騎手は過去10年中山芝1800mの成績が[6-1-4-14](勝率24.0%、複勝率44.0%)と好成績を残しておりスプリングSは過去2回騎乗し、[1-0-1-0]。

◆アジアエクスプレス

・一週前調教診断/井内利彰

　デビューから3連勝でG1制覇。しかも、G1が初芝という、規格外の性能を見せた前走だった。中2週で500万下、朝日杯FSと使っているが、どちらも追い切り本数は多かった。しかも併用調教。この調教内容が性能を支えているのではないだろうか。

　追い切り本数こそ標準的だが、南Wで時計を出す際には、常に併せ馬。1週前追い切りでは、古馬を先行させて、外から追走して、馬なりで差す内容。これは中山芝1800mには必要不可欠な差し脚だけに、高く評価できる。今週も同様の内容で、きっちりと先着すれば、G1ホースの力をきっちり見せてくれるだろう。

・血統診断/望田潤
3代母Deputy's Mistressの産駒にコーンハスカーH(米G2・ダ9F)のShadowbdancing。母父Running StagはCozzene産駒でゴントーロビン賞(仏G3・芝2000m)とブルックリンH(米G2・ダ9F)に勝つなど多芸なところをみせた中距離馬。父ヘニーヒューズは・・・