2014年03月28日(金) 18:00
◆ここの勝ち馬は春のビッグレースに欠かせない
もう4月20日(日)の皐月賞を目ざすグループはほとんどがステップレースを終えているが、皐月賞は3週後。まだ日程からは十分に間に合う。
近年では今週の「毎日杯」で出走可能な獲得賞金に達して皐月賞で快走した馬はいないが、1999年のテイエムオペラオー(父オペラハウス)は、この毎日杯を3番人気で圧勝し、その勢いに乗って皐月賞を5番人気で快走している。
もう少し古くは、1988年にオグリキャップの勝った毎日杯を4番人気で4着に負けたヤエノムテキ(父ヤマニンスキー)が、抽せんで滑り込んだ皐月賞を9番人気で勝った。
皐月賞といわなければ、昨年のキズナ(父ディープインパクト)はこの毎日杯を制し、皐月賞には出走せず、京都新聞杯をステップに日本ダービーを勝っている。2008年の毎日杯を勝ったディープスカイ(父アグネスタキオン)と、2004年のキングカメハメハ(父キングマンボ)も、毎日杯を勝ったあと、ともにNHKマイルCも勝って、そのまま日本ダービー馬に輝いている。
2010年のNHKマイルCを大レコードで快走したダノンシャンティ(父フジキセキ)、2006年の日本ダービーを2着したアドマイヤメイン(父サンデーサイレンス)、2001年NHKマイルCのクロフネも毎日杯の勝ち馬である。春のビッグレースに、毎日杯の勝ち馬を欠くことはできない。
戸崎騎手のもっとも得意とする抜け出し方は、今回騎乗する北村宏司騎手の得意とするパターンでもあり、ラングレーに合っている。スローで追走できる距離の方がいいのはたしかだが、今回の組み合わせなら1800mでもおそらくスロー。阪神の外回りは脚質に合うと思える。あまり調教駆けするタイプではないから、追い切りはとくに目立たなかったが、全体の気配は文句なし。父ディープインパクト、母の父ストームキャットは、スケールはともかくとして昨年のキズナとまったく同じ。最後の切れ味比べでスパッと抜け出しに成功して欲しい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。