2014年04月05日(土) 12:00
去年のダービー馬キズナvs同2着馬で菊花賞馬のエピファネイアvs去年のオークス、秋華賞、エリザベス女王杯馬メイショウマンボ。6日に行われる大阪杯は、同世代のクラシックホース3頭が勢揃いして、G2ではそうそう見られない豪華メンバーの対決になりました。
では、ここで問題。同世代のダービー馬とオークス馬が、G1以外のレースで直接対決するのは、どの馬とどの馬が対戦したいつのどのレース以来でしょう?
これを何の資料も見ずに答えられたら、“競馬検定”段位獲得の資格あり。私もnetkeiba.comのデータベースを丹念に調べて、ようやくわかりました。
正解は1988年の函館記念(G3)。前年のダービー馬メリーナイスとオークス馬マックスビューティが対戦しています。結果はメリーナイスが2着でマックスビューティが6着でした。ちなみに勝ったのはサッカーボーイで、1分57秒8という日本レコード(当時)のオマケ付き。さらにこのレースには85年のダービー馬シリウスシンボリも出ていました(4着)。
G3とは思えないゴージャズな顔ぶれ。先ごろ当コラムでもご紹介した月刊優駿3月号「永遠に語り継ぎたい名勝負60」の投票で、私はこの一戦を1-10位の次点10レースの中に含めたほどです(全投票結果のベスト60入りはなりませんでしたが)。
メリーナイスとマックスビューティは、前年暮れの有馬記念で顔を合わせたものの、メリーナイスが発走直後に落馬して競走中止。ゴールまで走って結果を残したのは、函館記念が最初で最後でした。
それ以降、同期のダービー馬対オークス馬の対決は、私が調べた限りでは8回ありました。
89年宝塚記念=サクラチヨノオー14着vsコスモドリーム16着 93年有馬記念=ウイニングチケット11着vsベガ9着 94年有馬記念=ナリタブライアン1着vsチョウカイキャロル8着 95年菊花賞=タヤスツヨシ6着vsダンスパートナー5着 00年ジャパンC=アグネスフライト12着vsシルクプリマドンナ16着 07年宝塚記念=メイショウサムソン2着vsカワカミプリンセス6着 08年有馬記念=メイショウサムソン8着vsカワカミプリンセス7着 10年宝塚記念=ロジユニヴァース13着vsブエナビスタ2着。
よく見ると、今世紀に入ってからはまだ3回しかないんですね。そして、どちらかが勝ったのは94年の有馬記念(ナリタブライアン1着)だけ。一方が2着というのも、07年と10年の宝塚記念(と88年の函館記念)しかありません。
同期のダービー馬とオークス馬によるワンツーフィニッシュは“夢の決着”と言ってもよさそうです。今回の大阪杯でそれが見られるのか?それともエピファネイアが黙っちゃいないのか?何はともあれ、今後永く語り継がれていく“歴史的G2戦”になることを期待しましょう!
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。