2014年04月14日(月) 12:00 14
▲『馬サブロー×netkeiba.com』コラボ、今週は皐月賞編
(参加メンバー:競馬専門紙『馬サブロー』から吉田順一記者、安里真一記者、森田真司記者、司会は赤見千尋さん)
◆3番手評価から一気に主役へ
赤見 桜花賞に続いて皐月賞ですけれども、牡馬戦線はどんな印象ですか?
吉田 抜けた馬はいないですが、上位にはそれなりのメンバーがいるのかなという感じですね。
赤見 その中でも、池江泰寿厩舎にトゥザワールドとトーセンスターダムという注目の2頭がいますが、厩舎担当の安里さんはこの2頭をどう見ていらっしゃいますか?
安里 取材をしていて感じるのは、今回の皐月賞に限れば、トゥザの完成度がトーセンを上回っているかなと。トーセンは成長度という点でもう少し先の馬のような気がしますね。池江調教師も「ダービーの頃になったらトーセンの状態もかなり良くなってくるはず」と言っています。競馬を見ていても、トゥザの方が器用かなと思いますよね。
赤見 前走の弥生賞は、自分から動いて行きましたね。
吉田 時計が遅いって言われていますけど、1000m通過から11秒台で行っていますからね。そう考えると、レース全体の時計は関係ない。
安里 着差以上に強い内容でしたね。
森田 逆にトーセンには、あの手の競馬は出来ないですもんね。そう考えると、明らかにダービー向きでしょう。
吉田 トーセンは、シカのような馬体ですからね。胴長脚長ですらっとして、トモもこじんまりしていて全然パンとしていない。腰も甘いですしね。だから、レースでもスピードが上がるところで動けないんですよ。多分、皐月賞の舞台は合わないでしょうね。でも、厩舎の評価は、最初はサトノアラジンとかトーセンの方がトゥザより高かったんでしょう?
安里 そう。トゥザはまだ全然目覚めてない感じでしたからね。それが、一戦ごとにスイッチが入ってきて、どんどん競馬を覚えて行って。あれはすごいなって思いますね。
赤見 本当にいい血統ですけど、同じ血統の中でも今の完成度が高いですね。
安里 たしかに、この血統って全部遅いのに、この馬は完成度が高い。
吉田 腰の甘さは、兄弟の中ではマシな方だなと思っているんですけどね。中山は走ると思いますよ。今の馬場も合うでしょう。だから多分、崩れないと思うんですよ。
安里 皐月賞と同じ舞台、今の中山の馬場を経験したのは強みだし、一番欠点が少ないでしょうね。
◆トゥザの死角とバンドワゴンの不安・・・
東奈緒美・赤見千尋
東奈緒美 1983年1月2日生まれ、三重県出身。タレントとして関西圏を中心にテレビやCMで活躍中。グリーンチャンネル「トレセンリポート」のレギュラーリポーターを務めたことで、競馬に興味を抱き、また多くの競馬関係者との交流を深めている。
赤見千尋 1978年2月2日生まれ、群馬県出身。98年10月に公営高崎競馬の騎手としてデビュー。以来、高崎競馬廃止の05年1月まで騎乗を続けた。通算成績は2033戦91勝。引退後は、グリーンチャンネル「トレセンTIME」の美浦リポーターを担当したほか、KBS京都「競馬展望プラス」MC、秋田書店「プレイコミック」で連載した「優駿の門・ASUMI」の原作を手掛けるなど幅広く活躍。