この斤量ならGI馬と渡り合える/アンタレスS

2014年04月18日(金) 18:00


◆4歳ダート勢のレベルにも注目

 ダート界のオープンのトップには、当然、5〜6歳のチャンピオンが君臨する。そこに割って入るのがベテランの7歳馬や、ときに8歳馬という図式が珍しくない。

 ところが、今年はここまでに行われた「オープンクラス」のダート戦13鞍は、

▽4歳馬【5-2-1-21】連対率.241

▽5歳馬【2-2-5-26】連対率.114

▽6歳馬【3-7-4-34】連対率.208

▽7歳馬【2-2-0-55】連対率.068

▽8歳上【1-0-3-31】連対率.029

 という年齢別の成績になっている。

 4歳コパノリッキーがGIフェブラリーSを制したのを筆頭に、4歳馬は、ソロルがマーチSと、ポルックスSを勝ち、ベストウォーリアがスバルSを、エーシンゴールドがアルデバランSを勝っているのである。

 まだ、13レースが行われただけだから、「4歳馬のレベルが高い」などと簡単にはいえないが、いつもの年に比べると、出走数では明らかに少ない4歳馬が、5歳以上の世代をリードしているのである。

 その4歳ソロル(父シンボリクリスエス)がここにも出走してくるが、今回は57キロ。またクリソライト(父ゴールドアリュール)は、GIのジャパンダートダービーを勝っているので、4歳馬ながら59キロを課せられた。このレースは4歳馬が狙いではないと思えるが、今年の、今後のダート路線の注目馬は「4歳馬」である可能性が高いことは、ぜひ、記憶しておきたい。  ここは、5歳ナムラビクター(父ゼンノロブロイ)から入りたい。もちろん、実績・総合力で上回るのは7歳ニホンピロアワーズ(父ホワイトマズル)であるのは間違いないが、56キロ対58キロ。トウショウフリーククリノスターオーなどの引っ張る速い流れを追走しての追い比べになったら、互角に渡り合える可能性が十分すぎるほどある。

 阪神ダートでは目下2連勝中。前回の2000mを4馬身差で独走した際、先頭に立った1800m通過は1分50秒5だった。スピード負けはない。

 母ナムラシゲコ(その父エンドスウィープ)の半兄には、JRAでNHK杯など6勝したあと、屈腱炎に悩まされながら高知競馬で12歳までに21勝もした、ナリタブライアンと同期の名馬ナムラコクオー(父キンググローリアス)がいる。

 ニホンピロアワーズと、珍しくビシビシ追って動いた(ふだんはあまり動かない)グランドシチー、デキのいいエアハリファの3頭が相手本線。ソロル、トウショウフリーク、クリノスターオーが押さえ。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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