2014年05月09日(金) 18:00
◆ここは勝ち切らなければダービーでは厳しい
今週は、日本ダービーの事実上の最終ステップにもなる「京都新聞杯・プリンシパルS・NHKマイルC」の3つが集中して行われる。
京都新聞杯が5月の京都に移った2000年以降、過去14年間のこの直前3レースとダービーの関連は、
【京都新聞杯→ダービー】 2000年アグネスフライト1着→1着(3番人気) 2004年ハーツクライ1着→2着(5番人気) 2005年インティライミ1着→2着(2番人気) 2012年トーセンホマレボシ1着→3着(7番人気) 2013年キズナ1着→1着(1番人気)
【プリンシパルS→ダービー】 2002年マチカネアカツキ2着→3着(6番人気) 2009年アントニオバローズ2着→3着(8番人気)
【NHKマイルC→ダービー】 2002年タニノギムレット3着→1着(1番人気) 2004年キングカメハメハ1着→1着(1番人気) 2007年アサクサキングス11着→2着(14番人気) 2008年ディープスカイ1着→1着(1番人気) 2008年ブラックシェル2着→3着(6番人気)
という結びつきになる。この14年間で、皐月賞から直行のダービー馬が「8頭」もいるから、中2週になる今週の3つのステップレース組は主流グループではないが、14年間で「合計5頭ものダービー馬」を送っているのだから、ことダービーとの関連は思われているより強いといえそうである。連対馬は計8頭いる。
今年、NHKマイルCからダービーに挑戦しようとしている馬は少ないこと。プリンシパルS組は勝たないことには本番に出走の権利が獲得できなくなっていること。この2点を考えると、土曜日の京都新聞杯には大きく注目したい。京都新聞杯2着の賞金加算でもダービーに出走できそうな賞金額の馬はいっぱいいるが、ここまでの記録は、もうそんなにダービーで通用しそうな馬は残っていないから、ここはきっちり勝ち切らないとダービーでは苦しいことを示してもいる。
牝系はNHKマイルCに出走のキングズオブザサン(母スティンガー)と同じくレガシーオブストレングスから発展する一族。マイラー色が濃いのは確かだが、先週の天皇賞(春)をしんがり18番人気(単勝283倍)ながら、見せ場を作って10着にがんばったサイレントメロディ(母はスティンガーの全姉)が示したように、代を経て、中距離色が濃くなっていると思える。今回の2200mはベストにも近いだろう。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。