2014年05月10日(土) 18:00
◆高速馬場ゆえの死角はある
まだ全容を現していない3歳馬の東京のマイル戦は、古馬よりはるかにレースの流れが重要。厳しいハイペースで展開すると、秘められていたスピード能力が一気に引き出され、予測(期待)以上の高速決着が可能になることが多い。
今開催の東京は、必ずしも高速馬場ではないコンデションと、再三のスローペースで展開してきたから速いタイムは少なかったが、土曜日の朝に来てみたら、芝丈が先週までよりずっと短かく刈り整えられている。先週までとは大きく異なる高速決着になりそうなところが、今年の場合は、特に大きなポイントか。先週までより、明らかにイン有利でもある。
前後半バランスは「47秒4-46秒8」。後半になって加速し、最後は34秒7-11秒7でまとめている。軽快な快速馬のマイル戦の勝ち方というより、本当は底力の平均スピードが身上の、母の父ロックオブジブラルタルの影響を思わせた。
前回の阪神1600mでも強いと感じさせたが、同じようなムリのない平均バランスながら、1分34秒0の中身は「46秒7-47秒3」。上がりは35秒2-12秒5だった。
軽快なスピード系ではないためか、前半にちょっと速いラップを刻んだだけで・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。