社台グループが過半数を占めるオークス

2014年05月23日(金) 12:00


◆ゼンノロブロイはオークスが正念場

 天敵レッドリヴェールが回避したことで、ハープスターの二冠達成がますます濃厚となった。オークスは登録段階で23頭。このうちノーザンファームの生産馬が9頭、社台ファームが3頭、追分ファームが2頭。社台グループだけで14頭もいた。抽選で4頭が除外となって10頭に減ったが、それでもフルゲートの過半数を社台グループが占める。

 ただ、これは今に始まったことではなく、もはやクラシックで毎年恒例のシナリオ。おそらく1-3着馬も社台グループが独占するのだろう。そんな身内の運動会にも、すっかり慣れっこになってしまった。

 その社台グループが擁する名牝系は、軽く20系統を超える。しかし、今、それぞれの名牝系が深刻な悩みを抱えている。サンデーサイレンスとともに発展した名牝系が多く、ディープインパクトを筆頭とした同系の一級種牡馬を付けられないジレンマだ。商業主義一辺倒の配合は、次世代、その先の世代で苦しむ危険性が潜む。

 非サンデーサイレンス系は・・・

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吉沢譲治

血統評論家。月刊誌、週刊誌の記者を経てフリーに。著書「競馬の血統学〜サラブレッドの進化と限界」で1998年JRA馬事文化賞を受賞。「最強の血統学」、「競馬の血統学2〜母のちから」、「サラブレッド血統事典」など著書多数。

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