サトノルパンでダービー参戦!クセ馬をどう導くか…太の戦略は!?

2014年05月27日(火) 18:00

小牧太

「出るからにはノーチャンスではない」太の戦略は!?

1番人気ナムラビクターで挑んだ平安Sは、残念ながら5着に終わった小牧騎手。今回はその平安Sを振り返るとともに、サトノルパンで参戦が決まったダービーについて、過去の思い出から今年の意気込みまで、現在の心境を明かしてくれました。

(取材・文/不破由妃子)


■出走するからには、なにが起こるかわからんよ

──先週の平安Sは残念ながら5着。早々に手応えが怪しくなったように見えました。

小牧 そうやねぇ。中間はとにかくテンションが高くならんようにと思っていて、そこはうまいこと乗り切ってくれたんやけど、4コーナーではもう手応えがなかったから。逆に、よくあそこまで粘ったと思うわ。

──敗因はやはり気性面?

小牧 うん。1〜2コーナーではスムーズに外に出せて、3〜4コーナーもいい感じだったんやけど、気の悪さからか競馬を止めてしまうようなところがある。道中はホンマにいい感じだったんやけどねぇ。僕自身、自信満々のコメントを出していたから、みんなに迷惑を掛けてしまったなって。ガックリでしたわ。

──以前、レース間隔が詰まるのはあまり良くないとおっしゃってましたよね。気の悪さが出てしまったのは、そのあたりが原因なんでしょうか。

小牧 うん、僕はそう思う。2か月近く間隔が空いていた仁川Sが、なんせ楽勝やったから。ある程度、間隔を取って競馬を使ったほうがいいタイプやね。今後の予定はまだ聞いてないけど、大きいところでやれる力があるのは間違いないから、次も乗せてもらえるんやったら何とか巻き返したいね。

──続いてはダービーですが、サトノルパンでの参戦が決まりましたね。

小牧 NHKマイルCの少しあとから、「ダービーに行こうや」って言ってたんです。正直、2400mは乗りづらいやろうなぁとは思うけど、僕自身、この春は全然GIで関東に行けてなかったんでね。乗れることになってよかったです。距離が長いことはわかってるんやけど、出るからには何が起こるかわからんからね。

──サトノルパンについては、「NHKマイルCのレースぶりについて、小牧さんの見解を聞かせてください」というリクエストが数多くきています。

小牧 やっぱり引っ掛かったのがねぇ。まぁスタートを五分に出たら、ああなってしまうだろうなとは思っていたけど。わかっていたから、僕はスタートを一完歩遅らせて乗っていたんやけどね。

──「武豊騎手が小牧騎手にいろいろ聞いたと話していましたが、具体的にどういうアドバイスをしたのでしょうか?」という質問もきています。

小牧 ある程度の癖とか、調教は跨いでおいたほうがいいよとか、返し馬もけっこうカリカリするよとか。あの馬は、けっこう難しい口をしてるからね。なんせ口向きが硬くて。アドバイスといっても、月並みなことですわ。こうしたら走るよとか、そういうのは言わないです。あえて言わないのではなく、そういうのはあくまで個人の感覚なんでね。

──なるほど。小牧さんや武豊さんが乗ってなお、マイルでも掛かる馬ですから、2400mのペースでは難儀しそうですね。

小牧 そうやねん。でもね・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

質問募集

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。
あなたからコラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。

小牧太

1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

関連情報

新着コラム

コラムを探す