2003年11月26日(水) 11:06
信頼の手綱、これはファンの立場にとって、とても大切なこと。そしてまた一方では、競走馬を所有するオーナーにとっても。ある意味では、この両方の立場には共通点があります。
そこで、それぞれにとっての信頼の手綱とはどういうことかを考えてみました。
ファンにとっては、とにかく数多く勝ってくれることが前提になるのは当然。それも、ここ一番のレースできっちり期待に応えてくれることになるのですが、それだけではないものもあります。
密かに狙った馬で、可能性を最大限に引き出してくれるというのも、重要な要素です。 つまり、意外性です。馬券をターゲットにしたとき、これこそ大きなポイント。こういうレースをして欲しいという願いに多く応えてくれる、これこそある意味では信頼度を増す要素かもしれません。
ところが馬主の立場になると、それだけではないものがあります。
最大の目標をある重賞レースとした場合、それに向かって少しずつでも馬をステップアップさせるよう、実戦を積みながら、次につながる騎乗をしてくれればという願望がある筈です。前哨戦ではダメージを少なく、余力を残して次につなげる。タイトルを狙う馬では、特に大切なことです。
そして、信頼の手綱を証明するものとして新馬戦での騎乗がヒントになります。今年からワンチャンスになっただけに、その勝利数を見るとはっきりします。
やはり、今年も武豊騎手ですね。新馬戦は2ケタの勝利で、これに安藤勝騎手が続いています。そして、新馬勝ちの次の手綱、ここでどう若駒を導いているか。或いは、その次のレースでどうなっているか。その戦いをたどっていくと、信頼の手綱が、さらにはっきりしてきます。有力騎手のお手馬選びがこれから始まります。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。