2014年07月11日(金) 18:00
したがって、ハンデの差は大きい。当然、難解であり、平穏な結果はめったにない。「順当」という結末はもともと存在しないようにも思える。
ここ2戦凡走といっても、1200mだからでもあるが、差は0秒5、0秒4だけ。1200mにしては緩い流れのため、追っての切れ不発だったのは確かだが、自身の上がりは33秒8と、33秒4。中身が悪いわけではない。
ひと息入れ、入念に乗って直前も軽快に伸びている。デキは上々だろう。この牝馬、ここまでの全4勝が「7月-9月」に集中している。名前はともかく、典型的な夏の牝馬の可能性が高い。確実に体調は上向いているはずだ。
中京コースは【2-1-0-1】。3走前のトリトンSも馬群を割って猛然と伸び、勝ったフレデフォートとわずかクビ差の2着。追い込みタイプとあって、後半の坂も長い直線も合っている。3歳春(2012年)、中京1200mで未勝利戦を抜け出したときが、1分08秒9のレコードだった。改修2回目の開催なのでいまとなっては速くもないが、マジンプロスパーがCBC賞をしのぎ切って勝った日のこと。ビキニブロンドのレコードを午後に更新したマジンプロスパーのレコードが、1分08秒7である。
ここ3戦はずっと55キロの定量戦だった。1600万条件で絶えず差のないところまで突っ込んでいる牝馬とすれば、2キロ減の53キロになる利は大きい。
カギは安田厩舎の馬らしく、ここまで21戦中20戦までが距離1200mであること。1400mの経験は2歳秋の阪神の5着(1分23秒2)の1戦にとどまる。しかし、とても1200mこそがベストの限定スプリンターとは思えず、1200mのレースの大半を上がり33秒台で突っ込んでいる内容から、むしろ1400mへの延長はプラスのように思える。
父はキングカメハメハ。母の父はアドマイヤベガ。祖母はマキャベリアン産駒で、3代母は、ムーランドロンシャン賞など欧州のマイルのG1-2を合計5勝もした名マイラーのソニックレディ(父ヌレイエフ)。やっぱり1200mより、1400mにもっと高い適性があって不思議はない。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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