直千の怖さを知らないところに期待/アイビスSD

2014年08月02日(土) 18:00


ただ飛ばすだけでは駄目

 新潟コースだけで行われる直線1000mのレースは、高額条件になるほど、レースの「バランス」がはっきりパターン化してきたようなところがある。

 創設された当時は、スピードを生かすためにかなり強気に行くケースもあったが、たちまち、ただ飛ばしたところで、1000mを速い時計では乗り切れないことが分かった。試行錯誤することもなく、欧州の直線競馬とはちょっとだけ異なる、勝負どころや、スタミナ配分の理想形ではないか、と思えるバランスが知れわたった。

 現在も更新されそうで、なぜか更新されない日本レコード、カルストンライトオの中身「12秒0-09秒8-10秒2-09秒6-12秒1」=53秒7がバランスの大きな目安。「緩-急-緩-急…」で行って、最後の1ハロンは懸命に押し切る形である。カルストンライトオのレコードは、前後半のバランスにすると、実に「21秒8-(10秒2)-21秒7」。ほとんど完璧に近く、中間でちょっとだけムリをしなかったあとの「09秒6」は、1ハロンの日本レコードだった。

 最初は未勝利や500万でも可能なダッシュ(22秒前後)にとどめ、3ハロン目もあまりムキになってピッチを上げず、本当の勝負は・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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