前哨戦の選択肢

2014年08月22日(金) 12:00


参戦する3頭が現地での前哨戦を使わない今年の凱旋門賞

 いよいよ今週は札幌記念ですね。

 ゴールドシップ&ハープスターは凱旋門賞へ向けての前哨戦となる重要な1戦。

 それにしても今年は参戦を表明している3頭全てがフランスでの前哨戦を選択しない形ということになります。

 これまで日本から凱旋門賞に参戦した馬の多くは現地での前哨戦を経験して本番に臨む形が多く見られましたが、今回は全く違う形。

 しかもジャスタウェイに関しては安田記念からとなり、ぶっつけ。過去、ディープインパクトも宝塚記念からの凱旋門賞となりましたが、あの時は2ヶ月間滞在しての過程があり、今回とは違う状況。

 こればかりは、経験に基づくノウハウや勘のようなものが必要であるような気がして、一概にどちらが良いとは言えない気もしますし、馬によっても違うと感じます。

 ただ1点確実に以前との違いを挙げるとするならば、日本の生産界のレベル向上により、馬の質の高さはいまや世界トップレベル。

 それゆえ馬の能力でカヴァーできることが大きくなっていることは間違いなく、その点は大きいように思えます。

 しかしその一方で今年は、38年振りとなる3歳牝馬による制覇という偉業を成し遂げたキングジョージの勝ち馬タグルーダなど注目すべき馬も多数。

 どうなるのでしょうね…。

 さて少しばかり先を急ぎすぎるコラムとなってしまいまたが、まずは札幌記念の予想に。

 札幌のコース形態と追いきりの内容から、ハープスターはちょっと分が悪いようにも…。

 あのブエナビスタも負けた札幌記念。いくら斤量的に恵まれるとは言え、器用さが求められるコースなので、内で上手く立ち回った馬にやられてしまう可能性も大きいように思えます。一方のゴールドシップに関しては、宝塚記念で見せたスタート後の反応があれば大丈夫な気がします。

 また器用さが武器となるロゴタイプや、逃げ馬がいることで魅力が増すトウカイパラダイス、力をつけていると感じるラブイズブーシェ、そして調教のよかったナカヤマナイト、この4頭にも注目しています。

 当日私はフジテレビ「みんなのKEIBA」の新潟のスタジオではなく、札幌競馬場からリポート。

 新しくなった札幌競馬場、そして札幌記念がナマで観戦できるだけに凄く楽しみです。

 是非とも皆さん、札幌競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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細江純子

愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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