セントウルSの二面性

2014年09月12日(金) 18:00


◆ハクサンムーンの扱いをどうするか

 セントウルSは出走する馬の立場によって2つの側面を持つレースである。

 ひとつはサマースプリントシリーズ最終戦という側面。シリーズチャンピオンがかかっている馬はもちろんメイチで臨むが、首位の目がなくなった馬でも後のGIでは勝ち負けにならないから、稼げるうちに稼ごうという意欲が生ずる。こちらもある程度メイチである。

 もうひとつはスプリンターズSに向けてのプレップレースという側面だ。GIにリアルな色気のある馬はセントウルSの段階で目一杯には仕上げてこない。

 このため、セントウルSでは軽いアップセットが起りやすい。GIを狙えるような馬はなにしろ地力があるからある程度の着順には来るのだが、休み明けの馬が1着を取ることはほとんどなく、勝ち切るということについては使われて来た馬のほうが有利である。

 そう考えると、今回はハクサンムーンの扱いが難しい。逃げ馬なので本来ならばアタマ付けで買いたいタイプ。しかし・・・

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須田鷹雄

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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