2004年01月14日(水) 11:57
昨年12月3日に締め切られた、2005年の英国ダービーに向けた第一次登録馬のリストが発表になり、エリザベス女王の所有馬6頭を含む史上最多の648頭がエントリーを済ませたことが明らかになった。
最も多い頭数を登録したのは、今年もドバイのシェイク・モハメド。昨年のセプテンバーセールで170万ドルで購買した父キングマンボ・母ファンタスティックウェイ(競走名キングスエックス)を筆頭に、個人名義で73頭、ゴドルフィン名義で67頭と、合計でエントリー全体の2割以上を占める140頭を登録。このうちほぼ1/5にあたる27頭が、この世代が唯一の産駒となったドバイミレニアムの子供たちとなっている。
この他、長兄のマクトゥーム・アル・マクトゥームが32頭、次兄のハムダン・アル・マクトゥームが37頭と、マクトゥーム兄弟は依然としてダービー制覇への旺盛なる意欲を示している。
一方、アイルランドのクールモア・グループからの登録は、ジョン・マグナー夫人名義で32頭、マイケル・テイバー氏名義で27頭の合計59頭。セプテンバーセールで260万ドルで購買した父ストームキャット・母ブルーマンバ、ホウトンセールで120万ギニーで購買した父サドラーズウェルズ・母デディケイテッドレディ、ホウトンセールで100万ギニーで購買した父キングマンボ・母レディーカーラらがエントリーを済ませている。
来年の英国ダービーへ向けた第一次登録には、日本産馬も4頭含まれている。
このうち2頭は、02年のJRHAセレクトセールにおける購買馬。パカパカファームから上場され、8100万円で代理人のジョン・マコーマック氏に購買された父フサイチペガサス・母ジュウェルドクラウンが、ジョン・マグナー氏の夫人の所有馬としてエイダン・オブライエン厩舎からエントリー。
更に、追分ファームから上場され7000万円で代理人のジョン・ファーガソン氏に購買された父サンデーサイレンス・母ジョーノウズが、ゴドルフィンの所有馬としてサイード・ビン・スルール厩舎からエントリーされた。
日本産馬の残る2頭は、シェイク・モハメドのダーレースタッド・マネージメントが所有する牝馬が、社台スタリオン供用種牡馬と配合すべく日本へ送られ、滞在中の白老ファームで産んだ産駒。父サンデーサイレンス・母フライングキス(競走名サンキスト)が、ゴドルフィン所有馬としてサイード・ビン・スルール厩舎から、父キングズベスト・母カランドが、シェイク・モハメドの所有馬としてデヴィッド・ローダー厩舎から、それぞれ登録を行っている。
この他、マクトゥーム兄弟が日本に送った牝馬が、欧州で産んだサンデーサイレンス産駒4頭も登録を行った。母ダレリー(競走名パーソニファイ)がゴドルフィン名義でサイード・ビン・スルール厩舎から、母アイランドオヴシルヴァー(競走名クワイエットアイル)がマクトゥーム・アル・マクトゥーム所有馬としてフランスのアンドレ・ファーブル厩舎から、更に母シティオヴゴールドと母レイールの2頭が、シェイク・モハメド名義でアンドレ・ファーブル厩舎から、各々エントリーを済ませている。
来年の英国ダービーは日本のファンにとっても身近な存在となりそうだ。
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合田直弘
1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。