2014年11月25日(火) 18:00 49
ファンタジーS制覇の舞台裏と、今週の京都2歳Sについて語ります
先日のファンタジーSでは、シンガリ人気のクールホタルビで見事な勝利を決めた小牧騎手。それにしても人気がなさすぎた感が否めませんが、はたして小牧騎手はどんな手応えを持ってレースに臨んだのでしょうか。今回は、ファンタジーS制覇の舞台裏と、今週京都2歳Sに出走するダノンメジャーについて、その手応えをお聞きしました。(取材・文:不破由妃子)
──今回は、ファンタジーSについてのコメントや質問がたくさんきています。改めて、おめでとうございます!
小牧 ありがとう。人気は気にせんほうやけど、まさかシンガリ人気とは思ってなかったわ。
──ホントですよねぇ。大きく負けたのは前走の小倉2歳Sだけですから、いかにも人気がなさすぎました。「自信を持って臨んだ一戦だったのですか?」という質問がきていますが。
小牧 いや、自信はそれほど…。返し馬が終わった時点でカリカリしていたから、「ああ、いつもと一緒やなぁ」と思いながらゲートに入って。
──道中は3番手のポケットという絶好位。すごくスムーズな競馬でしたよね。
小牧 うん、横にも馬がいなかったしね。馬のデキも良かったけど、あそこでうまく折り合って運べたことが一番の勝因やろうね。まぁ勝つときはあんなもんや。なかなかあそこまでスムーズにいくことはないから。
──もともと気性的に前向きな馬ではありましたけど、折り合いが課題というほどではありませんでしたよね?
小牧 そうやね。非力なタイプなんで、抑えることができるから。それに、むちゃくちゃ掛かったことはないしね。
──それにしても、横綱相撲といった勝ちっぷりでしたね。少なくとも、最低人気馬の走りではなかったです。
小牧 そうやね。あとからレースを見て改めて思ったのは、確かにスムーズやったけど、おまけの勝ち方じゃないということ。強い勝ち方やったと思う。思えば、新馬のときが強かったからねぇ。やっとあのときの走りが戻ってきたなっていう感覚でしたわ。
「強い走りが戻ってきた」、太が唸ったファンタジーSのゴール前
──「小倉2歳Sでは、直線でズルズルと下がっていきましたが、今思うと、あのときの敗因はなんだったと思いますか?」という質問がきています。
小牧 短期間のうちに函館に行ったり小倉に行ったり、ちょっとハード過ぎたのかもしれんね。疲れがあったのかもしれん。あとは、カリカリした馬やから、長距離輸送が苦手なのかも。いずれにしても、この前の競馬が本来の力だと思っていいと思うんやけどね。
──次の阪神ジュベナイルFは1ハロン延びますが、その点についてはいかがでしょうか?
小牧 ん~、・・・
小牧太
1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。