2015年01月08日(木) 12:00 11
年があらたまり、東西の金杯はどちらも重賞初勝利だった。中山金杯のラブリーデイは厳しい流れをしのぎ、直線外に持ち出すと豪快な末脚をくり出してレコード勝ち。これまで14回も挑戦して勝てなかった重賞をものにしたのだから、正にあらたまっておめでたい典型を見せてくれた。幸先がよいスタートが切れたラブリーデイが、どうこの勝利で運命をひらいていけるか。
京都金杯で重賞初勝利のウインフルブルームは、逃げてしぶとい走りだった。前走のチャレンジCの大敗を引きずることなく、年が変わって大きく一変、マイルの大きなタイトルを夢に抱いてもいい存在になった。ことわざに「馬の夢を見るは好事あり、太陽を夢に見るは吉」とあるが、ウインフルブルームの宮本調教師は、初夢で金杯を勝つシーンを見たと言う。正夢に笑いが止まらなかったのではないか。スピードとしぶとさ、金杯で確認したレース振りを、しっかり覚えておきたい。
素晴らしい天気の新春の中山に映えたラブリーデイ、寒風に尾花栗毛をなびかせ駆け抜けたウインフルブルーム。2頭の快走にこちらも気分を乗せてもらいこの一年を駆け抜けたい。「いい夢を見たら黙っていろ、悪い夢を見たら早く人に話してしまえ」。このこころを胸に秘めて。
長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。