ハービンジャー産駒に注目したい/京成杯

2015年01月17日(土) 18:00


大物が出現すること必然

 サンデーサイレンスの血が飽和状態に近づく前から、異父系の種牡馬が求められていた。欧州タイプの名馬が連続して出現した時期と、円高にも円安にも揺れる大きな波がうまく重なったといわれる。

 立て続けにヨーロッパのチャンピオン級が種牡馬として輸入され、まず、ハービンジャー(父ダンジリはデインヒル直仔)が大成功を予感させている。相手の繁殖牝馬がサンデーサイレンス系の血を引く馬がほとんどだったこともあるが、ここまでに勝ち上がった20頭の現3歳馬の「母の父」は、18頭までがサンデーサイレンスか、その直仔の種牡馬であり、残る2頭は「祖母の父」がサンデーサイレンスである。最初から、サンデー系の牝馬のための種牡馬の1頭として輸入されたハービンジャーは、サンデー牝馬がいたから良かったのか、逆に、サンデー牝馬のほうがハービンジャーが相手になってくれて良かったのか、難しいところだが、ハービンジャーはサンデー系の血を味方に引き入れたことは確かである。ほとんどサンデー牝馬だから、ニックスうんぬんはいえず、案外の産駒もかなりいる。

 勝ち上がった20頭が記録する22勝の平均距離は1831.8mであり、とてもフレッシュマンサイアーランキング1位になった数字ではないところが、ハービンジャー産駒の特徴。また、そういう勝ち距離だから・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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