競馬界を去る人、入ってくる人…その行く末を見守れるのは記者冥利/トレセン発秘話

2015年03月05日(木) 18:00


◆土曜中山最終後のサプライズ

 先週土曜(28日)の中山で、レースを勝つことに勝る“有終の美”があることを知った。12Rウインネオルーラー(3着)をもってトレーナー生活にピリオドを打った畠山重則調教師に対し、多数のジョッキーがレース終了後集合し、慰労を込めた胴上げを行ったのだ。元騎手という経歴もあろう。だが、謙虚で誠実な師の人徳が、競馬場でめったに見られないセレモニーを演出させたのだ。

 恥ずかしそうにファンの前で胴上げを受けた畠山師は「びっくりしたね。ただ、これだけたくさんの人に囲まれて引退できたのは調教師冥利に尽きる」。人がしみじみと過去をさかのぼる瞬間は、不思議と周りに温もりを与えてくれる。

 振り返った後には前に進まねばならない。その翌日には競馬学校生4人がデビューを果たした。美浦所属の野中悠太郎(18=根本)は中山で2鞍に騎乗し、ともに14着と“洗礼”を浴びた形。それでも「思ったほど緊張せず、ペース判断なども考えて乗ることができた。ただ、もっと上手に乗れるよう頑張りたい」と抱負を口にしたユータロー君。

 師匠の根本康広調教師によると「技術的には・・・

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東京スポーツ

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