2015年03月19日(木) 18:00
◆関東馬の快進撃のカゲに
馬場の重い坂路コースに対して不満の声があることを、当欄では何度か紹介したことがある。閑古鳥が鳴きっ放しの“北馬場問題”を含め、美浦トレセンの価値をいかに高めていくべきか。それが原稿の趣旨だったが、現状の坂路批判と受け取られたかもしれない。週明け、小島茂之調教師が当方に諭すように語ってきた。
「劇薬は使い方によって当然、副作用の恐れもある。でも、それを恐れていては何も前に進まないでしょ?」
劇薬とはむろんタフな坂路のこと。実際、その効果はすさまじい。前回のコラムで関東馬の反撃について記したが、先週も中日新聞杯(ディサイファ)、中山牝馬S(バウンスシャッセ)と2重賞を制する大活躍。2頭とも坂路を積極活用する馬というのが、その秘密を暗示していようか。
むろん“劇薬”というからには、大きな負荷も否定できない。かつて登坂中の馬が馬場に脚を取られて転倒するアクシデントがあった。当時は降雨が重なり、馬場が最もハードな時期だったとも記憶している。
「ただ、あの馬を管理した藤沢(和)先生は当時・・・
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