2015年05月09日(土) 18:00
たとえば、安田記念ではグレード制が敷かれて31年も立つが、1988年、ニッポーテイオーが逃げ切りを決めた例があるだけである。
今年20回を迎えるNHKマイルCでも、歴史が浅いヴィクトリアマイルでも、逃げ切り勝ちはずっと至難だった。ところが、NHKマイルCでは12年にカレンブラックヒル、昨14年のミッキーアイル。ヴィクトリアマイルでも14年にヴィルシーナ。この3年間だけで、至難だった逃げ切り勝ちを、急に3頭もが決めている。
理由は明白。強い馬が出現したというより、レースの流れが緩くなったのである。今年の桜花賞の「前後半50秒0-46秒0」=1分36秒0はさすがに極端すぎたが、東京1600mのG1レースが、スローに近い平均ペースで展開することは、少しも珍しくなくなった。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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