最大の持ち味を存分に生かした騎乗/オークス

2015年05月25日(月) 18:00


史上2番目の好時計

 自身満々に後方にひかえて進んだ3番人気のミッキークイーン(父ディープインパクト)が、史上2番目の好時計2分25秒0で快勝した。

 レース全体は前後半の1200m「1分13秒9-1分11秒1」=2分25秒0。かなりゆったりしたバランスで展開したが、好時計になる下地はあった。直前の古馬1600万条件の芝1400mは「前半35秒3-47秒0→」の超スローにもかかわらず、後半にハロン10秒台も含む「33秒4」の高速ラップが記録され「1分20秒4」。スピードと、鋭い切れがフルに発揮できる芝コンディションだった。

 前半は後方5-6番手で脚をためたミッキークイーン(浜中俊騎手)は、人気のルージュバックレッツゴードンキを射程に入れながら、3コーナーで中団まで押し上げると、早めにスパートしたクルミナル、ルージュバックを目がけて、自身の後半1000mは推定「57秒5-45秒6-34秒0-11秒6」。あざやかな差し切り勝ちだった。

 初遠征となった2月の「クイーンC」では、調教強化と初の輸送競馬が重なり、いきなり444→424キロの馬体減。それもあって2着にとどまり、桜花賞出走当確の賞金加算に失敗したが、そのあと陣営の苦心の調整が見事だった。桜花賞を除外されて快勝した「忘れな草賞」快勝が426キロ。今回の馬体重は430キロ。細身でも、ギリギリに映ったクイーンC当時の線の細さは消えていた。

 レース前の落ち着き払った気配から、絶好の仕上がりを確信した浜中俊騎手は・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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