本質は自在の先行型/エプソムC

2015年06月13日(土) 18:00


単調な先行一手型ではない

 今年の組み合わせは、春の残念会ムードなどまったくない。秋のビッグレースに向けてパワーアップしつつ、少しだけ夏の充電もしたい注目の4歳馬2頭が断然の主役。これに、まだまだ上昇も望める5歳馬が食い込めるか、の候補になり、6-7歳馬が伏兵。全体のレベルはかなり高いはずである。  ストームキャットの牝馬に、ディープインパクト。ここ数年の注目の「配合型」を持った有力馬が3頭もいる。ストームキャットを配するくらいだから、みんな牝系のレベルは高く、また個性豊かなタイプに育ちつつあるが、中でスピード豊かな先行型として上昇カーブを描くエイシンヒカリに期待したい。

 決して単調な先行スピード型ではないのは、祖母の父に登場するカロ(その父フォルティノ)の影響力も大なのだろう。この馬、真っ黒に見えるから、意外に気がつかれていないが、カロ譲りの芦毛である。

 最近はスローペースが多いから、エイシンヒカリはぶんぶん飛ばす単調な先行一手型のような印象が強いが、1分45秒7で押し切った前回は、「46秒9-(11秒9)-46秒9」。まるでマシーンのようなバランスラップであり、上がり35秒0。直線、外に大きく斜行した3走前の東京2000mにしても、後半かなりのコースロスがありながら、「58秒2-60秒1」=1分58秒3。斜行しなければ、後半を59秒前後でまとめた可能性があり、バランスは前傾でも、ハイペースというほどではない。楽なペースだった3戦目には・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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