東京コース向きの脚質/ジューンS

2015年06月19日(金) 18:00


騎手も馬場もピッタリ

 オープンから条件移動してきた4歳馬は4頭いるものの、そのうちシャドウダンサーメドウラークの2頭は条件再編成直前に1600万下を勝ったばかりだから、本当のオープンからのクラス移動とはいい難い。  残る2頭のうち、ラングレーは古馬オープンクラスでは【0-0-0-2】であり、シャイニーガールも古馬オープンでは【0-0-0-5】。シーズン末らしく、必ずしもそうレベルの高い組み合わせとはいえない1600万特別だろう。  6歳カナロア(父ディープインパクト)から入りたい。ディープインパクト産駒にしては、快速系ではなく、また強力な切れ味をもつわけではないから、ちょっと詰めは甘い。

 この2000mの距離は、平均ペース型の同馬にベストに近いから、崩れてはいないが【0-4-1-0】。明らかに決定力に物足りなさがある。

 ただ、芝での3勝はすべて左回りであり、うち2勝は関西馬ながらこの東京コース。

 鋭い切れはないが、上がり34秒0で好位から抜けた2400mの1000万特別も、上がり33秒8で抜け出した1800mの2走前の1000万特別も、実にしぶとく伸びていた。この渋い末脚を生かし、格上がりだった前回の1600万特別「むらさき賞」も好走。1800mを1分45秒9で4着。着差は「ハナ、ハナ、半馬身」。0秒1差だった。

 決して鋭くはないがジリジリ伸びる脚質は、東京コース向きなのである。オープンでは苦しいが、このクラスなら足りる。

 闘志満々に追いまくるリサ・オールプレス騎手(NZ)にもぴったりの印象があり、今週からDコースに変わる東京2000mの最内1番も絶好枠だろう。祖母アルアメント(父サドラーズウェルズ)は、仏GIII2100mの勝ち馬。その母アリダレス(父アリダー)は、12ハロンの愛オークスの勝ち馬。ヤヤ重程度は歓迎と思える。

 上がり馬アウォーディー(父ジャングルポケット)と、前回、府中Sをひとたたきして良化のレッドルーファス(父アンブライドルズソング)が相手本線。カナロアは、6-7番人気と思えるので連の相手は少し手広くいきたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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