2015年07月16日(木) 12:00
先週の土日は夏らしい炎天下で、全国で熱中症の予防や被害のニュースがいっぱいだった。
暑さが影響したのかわからないけど、先週土日の中京競馬は「0の層」がいっぱい発生して、趣味・オッズ鑑賞の自分にはたまらない日となった。
「0の層」については、去年の天皇賞・秋の週のコラムで書いたけれど、もう一度さらっておく。
自分は単勝オッズを 1.0倍〜10.0倍未満の層…赤の層 10.0倍〜20.0倍未満の層…青の層 20.0倍〜30.0倍未満の層…緑の層 と3つの層に色分けして、レースの特徴をざっくりと、ときにねちっこく掴むようにしている。
赤の層にいる馬の数が多かったり、青の層にいる馬の数が多かったりと、頭数のバラツキはレースごとにあるけれど、だいたい赤・青・緑の層には満遍なく馬はいる。それが一般的なオッズの配列だ。 しかし、ときどきオッズの均衡が崩れることがある。 馬が1頭もいない層が出現するときがあるのだ。 自分はそれを「0の層」と呼んで、波乱の兆しの材料として利用している。そう、青か緑に0の層が発生すると、単オッズ30.0倍以上の穴馬が突っ込んでくることが多いのだ。 だから、それを拠り所に穴馬探しにいそしむわけだ。
30.0倍〜100.0倍未満…奥の層 100.0倍以上〜 …奥秩父
たいがいが奥の層から好走馬が出るけれど、ときどき奥秩父からもやって来る。
赤の層の人気馬が強いから青の層に馬がいなかったり、赤や青の層の馬が強いから緑の層に馬がいなかったりすることもあるにはある。結果的に赤の層だけで決まることもある。新馬戦のときは青や緑の層が0でも、赤だけで決まることも多い。 けれど、自分の経験では新馬以外で青や緑の層が0だと荒れることの方が多い。特に青が0だとけっこうな確率で奥の層から好走する馬が出現する。だから荒れるレースを発見する目安には十分なると思っている。
基本的には単勝人気のヒエラルキーはバランシーに配置される。だから、その均衡が崩れるときは何かがあると思っていい。 自分はこれを馬券を買う側の思い込みが生む人気の偏り、オッズ・バイアスだと思っている。
馬券で食べている一部のプロ、そのプロの予想に丸乗りする人、人気予想家に乗る人、本命党に穴党、愛馬を無条件で買う馬主、理論で馬券を買う人、直感で買う人、蓄積された経験で買う人、語呂合わせ、出目、ノリ、アソビ、根多………、みんながみんな、それぞれの根拠や思いで馬券を買ったら、大抵は赤・青・緑・奥・奥秩父とバランスのいい人気の配列になる。
だから青の層や緑の層が0になるということはオッズにポッカリ大きな穴が空いてるということでもあるのだ。いるべき場所に伏兵(青や緑の層の馬)がいないというのは、実はおかしな結果になる可能性も秘めているのではないか? 4番バッターばかり集めてもチームとして機能しないように、赤の層(人気馬)ばかり集まると、マークしあう馬とノーマークの馬とがはっきり分かれて・・・
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かしわでちょうほう
競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。
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