2004年05月12日(水) 12:26
南の島の大王キングカメハメハが、ついに日本ダービーに上陸することになりました。
どこかロマンティックではありませんか。
父がキングマンボですから、その子がキングカメハメハであっても辻褄は合うのですが、最初にこの馬名を見たとき、今日があるとは思えませんでした。
案外この馬、知名度は高いのではないでしょうか。日本人は、その王様の実像についてはよく知りませんが、テレビの歌の絵本では以前から歌われていました。そちらの方からの人気があっても不思議ではなく、ダービーに向かって、どんな盛り上がりを見せるか、興味のわくところです。果たして、NHKマイルC、日本ダービー連覇の第一号となるのかどうか、このキングカメハメハ、脅威の存在になっていることは確かです。
今週の名馬メモリアルは、中山大障害4連覇のグランドマーチスです。関西の伊藤修司厩舎にあって、平場は4勝、障害入り直前のレースが京都の万葉Sの勝利でしたから、かなり強かったことはわかると思います。
パートナーは寺井千万基騎手。障害専門の騎手免許を取得したのに、自厩舎には障害馬がいなかったので、伊藤修司調教師が彼のためにグランドマーチスを障害入りさせたという話は、当時は美談として伝えられたものです。
昭和48年、ハイセイコーが地方から中央入りしてブームを巻き起こした年ですが、その3月から足掛け4年にわたり障害界の第一線にいて、9連勝を含む19勝も上げたのですから、障害入りは大成功でした。
中山大障害4連覇の大一番は、寺井騎手が落馬負傷して、関東のベテラン、法理弘騎手が大役を果たしましたが、スピード・スタミナ、飛越の巧さと三拍子揃った名障害馬として、今日に名を残しています。再び語られる場があって、よかったと思っています。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。