接戦を制す爆発力/新潟記念

2015年09月05日(土) 18:00


スローに近い平均ならばスタミナは問われない

 大接戦にもつれ込む歴史が続いているが、今年の組み合わせも、ゴール寸前まで勝ち馬が見えない小差の攻防になる可能性が高い。ツボにはまりさえすれば、接戦を制す爆発力を持つアルフレード(父シンボリクリスエス)に期待したい。

 祖母にサクラバクシンオーの全妹を持つこの大型馬、朝日杯FS勝ちを含め全連対5回がマイル以下。たしかに本質スピード系だが、ここ2戦2000mのローカル重賞で、0秒2差、0秒3差に持ち込み、こなせる距離の幅が広がってきた。サクラバクシンオーの父サクラユタカオーに似た巨漢馬に成長した印象もある。

 スローだったとはいえ、新潟大賞典で2000mをこなし、春開催の内寄りのあまり芝状態の良くないところに入って上がり32秒7。前回の福島の七夕賞では早めに動いて出て、不器用だから勝負どころから外にふくれ気味になりながら、1分58秒5。ローカルの2000mならもう距離不安はない。今回は、前回飛ばしたマイネルミラノはいるが、外回り2000mで飛ばす理由はなく、全体はスローに近い平均ペースか。ならば、スタミナは問われない。

 柴山騎手は、先週までに51勝もして今年は絶好調。関屋記念では、同じシンボリクリスエス産駒のサトノギャラントで、空く可能性の少ないインを狙って締められてしまったが、馬群に突っ込んでこそ良さの生きる馬だから、あれは仕方がない。ファンにも「申し訳ない」とコメントしたが・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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