池添騎手「不利はロスもあるが、それがうまくいく場合もある」

2015年10月29日(木) 19:00


 先週、伝説の新馬戦を勝ったドレッドノータス。強かったですね!このコラムでも入厩後にとりあげた馬なので、この勝利は嬉しかったですね。

 担当の岡助手をはじめ陣営は「まだ馬体は緩い」と話していたので、初戦からはどうか、と思っていましたが…。いやいや、実に強かった。

「実戦にいってあれだけ動けるというのは、やはり“血”のなせる業だな、と感じましたね」と渋田助手。レース後もすぐに息が入ったそうです。ドレッドノータスの伸びしろを考えるとワクワクがとまりません。

 戦前は、馬体がわりと詰まっていて筋肉質なので距離が延びるのがどうか?という声もありました。しかし、新馬戦を見る限り、距離がのびても全然大丈夫そうですね。

 体もですが、気持ちもすごく若い。厩舎ではしょっちゅう前がきしているので一見落ち着きがないように見えますが、そんなにせっかちなかんじもしないんですよ。なかなかユニークなお馬さんです!

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「いま一旦短期放牧に出しました。次は東京スポーツ杯2歳ステークスを予定しています」(渋田助手)とのこと。それなら、リフレッシュしたらすぐに栗東に戻ってきますね。また取材に行きたいと思います。

 さて、今週は天皇賞(秋)です。トリッキーなコースだけに枠順が気になりましたが。ラブリーデイとエイシンヒカリが隣同士になりましたね。偶然の産物とはいえ、ちょっとびっくりです。池江厩舎はなぜかいつもピンク帽が多いのですが、今回は偶数の真ん中。4枠8番。いまのラブリーデイの安定度にこの枠が加わったら鬼に金棒ですね。

 そして、5枠9番のエイシンヒカリ。坂口師のコメントは速報に書いたとおり。共同記者会見に続き、まだ「見せ場はつくれる」と話していらっしゃいました。エイシンヒカリほどの馬なら、いわゆる“常識”も覆せそうにも見えますが、そのあたりは慎重でしたね。とはいえ「ラッキー。いちばんいい枠」という言葉が示すとおり、こちらも満足している様子でした。

 対して、苦い枠順となったのはショウナンパンドラは7枠15番。高野師が言葉を選びながらコメントしていたのが印象的でした…。と、同時に池添騎手が「天皇賞(秋)では外枠が不利だといわれている。確かにロスもあると思うけど、それがうまくいく場合もある」と話していたのを思い出しました。ピンチをチャンスに変える。池添騎手は大一番に強いですし、それが出来るジョッキーですから。ここはどんなさばきを見せるのか、特に注目したいと思います。

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共同会見時の池添謙一騎手

 そして。リボンフラワーが栗東に戻ってきました。お兄ちゃんのダノンプラチナ、富士ステークスはお見事でした。やっぱり馬体が戻れば走れる馬だな、と再確認させられた競馬でした。11月中旬の京都開催を目標に調整されています。先日はオルフェーヴルを担当していた森沢助手が調教をつけていたのですが「いい動きでした」とのお墨付きでした。放牧から戻ってきて間もないですが、もともとの気性が前向きなので仕上がりは早いはずですよ。

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「むしろ、テンションがあがり過ぎないように気をつけています。1回実戦を走ったことでの上積みも期待できますし、次も楽しみです」(兼武助手)

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花岡貴子

デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)

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