2004年06月30日(水) 12:10
サマーグランプリは、タップダンスシチーが締めくくり、この馬の勝つときの凄さを見せつけられました。国際G1馬の貫禄、年内は凱旋門賞に絞って、日本馬6頭目の挑戦に夢をつなぎます。
ところで、この古豪におくれをとった4歳勢は、本当に弱いのか。天皇賞の大惨敗に比べれば、今回はまあまあだったとは言え、タップダンスシチーに抵抗する術もなく、ただ敗れてしまったという印象です。こうなると、秋からの競馬がどうなるのか、一寸心配になります。
秋の天皇賞、ジャパンC、そして有馬記念という古馬の王道を堂々と突き進むのは?と頭をひねるところ。もしかしたら、その主役は3歳馬ではないだろうかと、ふと考えるのです。中でも、キングカメハメハ。この馬のダービーでの迫力は、目を見張るものがありました。変則ローテーションで、NHKマイルCからダービーという路線が可能だということを立証し、秋、これでもうひとつG1を勝てば、変則三冠馬として年度代表馬の資格だって夢ではなくなります。
春はイングランディーレ、ツルマルボーイ、タップダンスシチーと古豪たちの暴れまくる場だったのが、秋は、一変した戦いの場となるという見方をしたいところ。それは、次の年につなげる競馬という観点からすれば当然でしょう。
新しい力が台頭することで興味が膨らむのが競馬ですから、キングカメハメハを中心とする3歳勢が、どんなローテーションを踏んでいくのかが最大の関心事です。特に天皇賞2000mに立ち向かう3歳馬が出てくるのかどうか、それ如何によっては、競馬の流れが大きく変わってくるような気がしています。
来年も走り続けることを約束しているタップダンスシチーが、さらなる進化を遂げ、手もつけられない存在になるというのも面白いのではあるのですがね。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。