「一定ペース」で良さを発揮/チャレンジC

2015年12月11日(金) 18:00


柴田大知騎手の強気なスパートに期待

 12月の阪神1800mのハンデ戦になって過去3回。多頭数のハンデ戦らしく、波乱が連続する。2着同着の昨年を除き馬連の最低配当が7050円。3連単は、90万、11万。2着同着の昨年が16万と、11万円台。荒れている。

 まだ傾向もパターンもないが、3着以内に入った9頭は「54、55、55」「55、54、55」「55、54、55」キロ。不思議なことに、重い負坦重量の馬も、軽ハンデの馬も1頭もいない。今年、「54-55」キロのハンデ馬は、「7番、9番、15番、17番」のわずか4頭。4頭は人気の中心馬ではない。

 展開予想は、逃げ=先行型が複数いるから、一般にはハイペース予測だが、阪神の外回り1800m。なにがなんでもハナは譲らない「行く一手型」がそろったわけではなく、逆に、予想外に落ち着く可能性がある。

 競り合いの生じるようなハイペースはない方に賭けて、状態の上がってきたマイネルミラノ(父ステイゴールド)から入る。先行一手はたしかだが、芝1800m「1分45秒0」の自己最高時計も、2000mの「1分58秒2」も、単騎逃げではなく、先行してしぶとく粘り込んだ小差4着と、2着。

 距離1800m【2-2-0-3】が示すように、最大の良さが発揮できるのは1800m特有の「一定ペース」。ハナを切れればもちろん、2-3番手でも、持ち味は最大限に発揮できる。3走前、長い直線の新潟記念を2番手から抜け出し、寸前まで粘って1分58秒2。坂のある長い直線の東京1800mを、やっぱり好位から抜け出し、1分45秒0で粘った中身も悪くない。勝ち星は中山、函館、福島だが、好記録は直線の長いコースの方にある。一定ペース型だからだろう。

 コンビの柴田大知騎手の強気なスパートに期待する。順当なら勝機No.1のワールドエース本線に流すが、最大の伏兵はデキの良さが光るケイティープライドか。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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