2016年01月14日(木) 18:00
◆仕切り直しの一戦
「それにしても、上がったり下がったり。まるでジェットコースターのような1週間だったねぇ」
ぶっとい指でジグザグラインを描きながら、年明けの美浦でダービーフィズの吉田芳行キュウ務員が暮れのグランプリ、有馬記念(14着)を振り返った。
賞金ボーダーぎりぎりの16番目で出走可能と分かったのは2週前の登録時点。しかし賞金下位のトーセンレーヴがディセンバーSを勝利し、賞金ライン上の逆転を知らされたのが当該週。とはいえ、これも歓喜と落胆のループの序章にすぎなかった。
「一転、ショウナンパンドラの回避で出られると喜んだのが水曜。鞍上・田辺の乗り替わりにあぜんとしたのが前日の土曜。そして最後の最後、日曜があの競馬だからねぇ。浮き沈みが激しすぎたよ」
まさに塞翁が馬の1週間だが、ヨッチャンこと吉田キュウ務員が有馬記念を「あの競馬」と言いたくなる気持ち…それも分からないではない。
“行ったもん勝ち”の先行ペースで最初のコーナーを12番目で通過。結果的にその時点で勝負は決していたのだが、ヨッチャンが絶望したのはそれよりはるか前、スタートの瞬間だったという。
「鞍上が気を付けないと一瞬で気が抜けてしまうタイプ。だからこそ・・・
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