2016年01月16日(土) 18:00
京成杯が2000mに変わったのは、1999年からのこと。勝ったオースミブライトは、やがて4月の皐月賞でテイエムオペラオー、ナリタトップロードと大接戦の写真判定に持ち込み、惜しい2着に好走した。
3カ月のちとはいえ、皐月賞と同じ中山2000mの京成杯の距離変更は大きな意味を持ち、レースの評価は一気に高まりそうに思えた。だが、それは圧倒的な優位を誇る関西馬の有力馬の遠征があってこそ。もともと寒い1月は無理をする時期ではなく、京成杯は重要なレースにはならなかった。
オースミブライトのあと、05年アドマイヤジャパン、07年サンツェッペリン、08年マイネルチャールズ、10年エイシンフラッシュの4頭が京成杯の勝ち馬として皐月賞で、順に3着、2着、3着、3着しているが、1999年以降の17年間、1月の京成杯出走馬は勝ち馬5頭を中心に、調子を上げて皐月賞に挑戦しても、まだ1頭も勝った記録がないのである。
クラシック路線の重賞として、本番と同じコースの、同じ2000mのレースから勝ち馬が出現していないのは、鬼門はいい過ぎとしても、きわめて好ましくない記録であり、縁起の良くないステップレースとなりつつある。一連のレースのコース変更や、距離変更、グレード変更などの波に乗って、本番の快走馬を送るレースに変わりたい。
今年はホープフルS組も、東京スポーツ杯組もいる。全体レベルは決して低くはないはずである・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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