2016年02月11日(木) 19:00
最初にいいお知らせから。先日、ニュースでもお伝えしたとおり、ショウナンマイティが無事種牡馬入りするために北海道へ移動することになりました。金曜に栗東トレセンを出発し、そのまま一直線に北海道・日高のクローバーファームを目指します。北海道などの長距離輸送では熱発の可能性もあるので大事をとって中継地点でいったん休んでから目的地を目指すケースも多いのですが、マイティの場合は「馬運車からの乗り降り自体が脚元への負担が増える可能性がある」という梅田師らの判断の元、ダイレクトに北を目指すこととなりました。
これには、マイティを担当してきた熊沢厩務員もひたすら安堵の表情。
「あと僅かでも傷が深かったなら、助からなかったかもしれない。競馬場で治療してすぐに馬運車で栗東に帰ってきたけど、それも少しでも脚元に負担をかけまいとする判断だった。ここまで無事に過ごせたこと、そして種牡馬になれるということでとにかくホッとしています」
木曜午後のショウナンマイティ
一時は包帯で患部を固定していましたが、輸送とより安定して脚元を支えるために再びギブスを巻いています。木曜に輸送に備えて、最後の巻きかえも完了。あとは馬運車を待つばかりとなりました。
アドマイヤラクティが悲しい運命を負ってしまったこともあり、梅田厩舎から初めての種牡馬誕生となります。北海道ではプロフェッショナルが集う社台クリニックでじゅうぶんな治療が受けられることでしょう。とにかく無事に北海道までたどりついて欲しいと思います。マイティ、もうひと頑張りしてください。
さて、今週は京都記念。中山金杯を制したヤマカツエースと日経新春杯を勝ったレーヴミストラルに注目しています。
今週前半はとにかく寒くて寒くて。水曜朝もマイナス1度、全休日でしたが月曜朝に至ってはマイナス4度という冷え込みでした。水曜朝に追い切りを終えたヤマカツエースの様子を見に行くと体から湯気が出る出る!ほんと、寒かったです。
肝心の状態ですが「引き続き、いいかんじ」と担当の土屋助手。ただ、距離については少し不安もあるようで「もって欲しいが、こればかりはやってみないとわからない」と控えめでした。同じキングカメハメハ産駒であるラブリーデイも2000mでピタリと距離の壁を感じる走りをしていましたし、どうなんでしょうねぇ。
「ある意味、今回は試金石。ここで距離が持つようなら春は宝塚記念、秋はジャパンカップと期待が広がる」としていました。
一方、レーヴミストラルはちょっと距離が短いかなぁ。状態はよさそうでしたが、そのあたりがちょっと不安です。担当している大当助手とレーヴミストラルの行き先は同じではないため、このコンビでの競馬はラストとなります。
「これからもっとよくなるだろうし、高野厩舎にいっても頑張って欲しいね」
まだまだ成長曲線は完成していないだけに、ちょっぴり寂しいな。でも、この別れも運命。松田博資厩舎のラストの追い込みに期待したいと思います!
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)
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